りほ
国際教養学部
ICC 学生スタッフリーダー在籍期間
2020年8月-2023年9月
学生スタッフになる前の話
3年前、私もこれを読んでいる皆さんの多くと同じようにSSL(学生スタッフリーダー)の実体を知るべく、過去の学生スタッフの卒業レポートを端から端まで読んでいました。
新型コロナウイルスの影響で留学がやむを得ずキャンセルとなった私は、留学とは別の方法で文化背景の異なる人々とコミュニケーションを取ったり、日常的に大勢の前でプレゼンテーションをしたりすることができる機会を必死に探していました。学生スタッフへの応募が最適解か分からず、締め切り直前まで応募書類を提出すべきか迷っていました。
しかし、卒業目前の現在、私はSSLに応募したことが大学在学中にした最良の選択だと思っていますし、一切後悔はしていません!このレポートでは、3年間の学生スタッフ期間で学んだことをまとめています。ICCで働くことの魅力が伝われば幸いです。
他者との線を引かないこと
学生スタッフになってから、異なる意見やその背景を快く受け入れ、自身の考えを柔軟にアップデートさせる能力が身につきました。様々なバックグラウンドや考えを持つスタッフやラウンジ来訪者、イベント参加者と交流する中で、自分の当たり前がひっくり返される経験が毎日のようにありました。ICCの良いところは、意見が異なったときにそれを率直に伝えられる心理的安全性が多くの場合確保されていることと、意見交換をする際に背景まで理解しようとお互いが努力することだと考えています。学生スタッフ同士でイベント内容について話し合うときは、「なぜそう思ったの?」という言葉が他の場所と比較して多く飛び交っている気がします。正直ICCに入る前の私は、他者と意見が異なった際に完全な理解や合意形成を諦めてしまっている部分がありました。しかし、今はそのような決めつけをせず、個々の違いを強みだとポジティブに捉え、積極的に活用できるようになりました。
- ベトナムの大学生との交流イベント
- にほんごペラペラクラブのサポーターオリエン (ICC photos)
自分に線を引かないこと
ICCイベントの企画運営を通じて常に業務の全体像や周囲を俯瞰して動けるようになりました。学生スタッフが担当するイベントの企画運営は社会人が行うようなプロジェクトマネジメントと似ています。企画段階では組織の目標と整合性のある目的やイベント内容の設定、実現可能性の高い提携先の候補出し、当日までのスケジュールや懸念事項とその解決策の案出しなど詳細部分まで詰めることが求められます。準備段階には外部の協力主体との打ち合わせや広報コンテンツの作成、当日のスライドやスクリプトの準備などが含まれ、相手のニーズに合わせることは勿論、対人コミュニケーション能力や創造力など幅広いスキルを活用する必要があります。イベント当日の司会や協力スタッフの取りまとめも仕切ります。イベント後に関しては使用した場所の片付けや連携先へのお礼、SNSやウェブサイトでの開催報告、反省点の共有までを責任を持って担います。
学生スタッフになったばかりの頃は自身の担当範囲のみに固執し、他のやるべきタスクを見つけられず、見つけられても余裕や自信の無さから見て見ぬふりをしてしまいました。先輩の学生スタッフが業務の全体像を整理して、周囲と密にコミュニケーションを取りながら足りない部分を補っている献身的な姿を見て、考え方が一変しました。以降、自分のタスクだけではなくチームのアウトプットに責任を持ち、フレキシブルに自身の役割や責任領域を変化させることを行動に移そうと努力しています。
また、最初からできないと自分を制限せずに、苦手な分野に前向きに挑戦できるようになりました。イベントの企画運営はひとりぼっちで秘密裏に進めるわけではありません。その過程では他の職員や学生スタッフからサポートや刺激を受けたりします。職員は1人1人の学生スタッフが業務面・精神面で成長できるよう、タスクを割り振ってくださいますし、話し合いやフィードバックに忙しい中でも時間を割いてくださいます。そして、どの学生スタッフも既存の枠や負担の大きさにとらわれず、得意としないタスクを引き受け、最後まで諦めず完遂します。実際に何度も練習や準備を経て、イベントやオリエンテーションにて大勢の参加者の前で堂々と自信を持って喋っている同期の姿が、人前で喋ることが苦手な自分を変える後押しになりました。 周囲の支援や影響があったからこそ、自身の限界に線を引かず、積極的に可能性を広げてみることのハードルの低さやメリットの大きさを実感することができました。
- 200人以上の新入生の前で実施したICCのプレゼン
- 優秀で協力的な学生スタッフの皆と (ICC photos)
最後に
本レポートに記載したように、学生スタッフは他の場所では出来ない経験を積み、その過程で希少価値の高い学びを得ることができます。自身の強みを伸ばし、弱みを克服する機会が数え切れないほどあり、大変な時期もありますが、日々成長を実感できる職場です。
学生スタッフに挑戦したい方はぜひこちらから応募要件や応募方法をご確認ください!卒業生として、チャレンジ精神が旺盛な皆様のことを応援していますし、活躍を楽しみにしております。