Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

その他

日中韓の交流で見つけたもう 1 人の自分 参加者レポート

文化構想学部 萩中万結

私は中学生の頃から国際交流に関心があり、 「日中韓」という言葉に惹かれて今回の企画に参加した。本レポートでは、2日間のイベントを通して特に印象に残っていることを3点紹介する。

まず1点目は、 ICC の方々が用意するアクティビティの豊富さと参加者の溢れるやる気である。イベントでは、日中韓についてどう思っているのか、どれほど知っているのかを確かめ合ったり、 3 カ国の伝統的な遊びをしたり、 相手を知るということが容易にできる環境が整えられていた。2日間とはいえ実際の活動時間は 8 時間弱だったにも関わらず、 参加する前と後では見える景色が大きく変わり、今まで気になっていた中国・韓国のことについて想像以上の情報が得られた。また、このイベントに参加したすべての人が、用意されたアクティビティに対して全力で取り組み、イベントを通して何かを得ようという姿勢で臨んでいたことが、最終的に自分自身も 積極的に学ぼうとする姿勢につながった。

2点目は、 現地に行く人と行かない人の違いをみることができたことである 。先ほど述べたように、本イベントには母国あるいは自分が一番親しみ・馴染みのある国以外の 2 カ国の印象を共有するアクティビティがあった。その結果、私を含め、あまり 中国・韓国に行ったことのない方は、テレビや授業で得た知識をもとに想像で書いていることが多い一方で、例えば中国・韓国の留学生の方々が書いた内容は、日本を訪れて見聞きしたこと感じたことをもとにしており、より具体的であった。

そして、お互いの印象を見比べた後、 実際はどうなのかというところまで共有する時間があったことでさらに深く 学ぶことができた。また、普段の生活では中国・韓国出身の方と授業以外の話をする機会がなかったため、 イベントを通して日々の生活についてクラスメイトと話すような感じで交流できたことはかなり嬉しく貴重な経験だった。

3点目は、国際交流を行う場には特有の雰囲気があるということである。 育ってきた環境や話す言葉、文化の異なる人々がそれぞれの意思で一か所に集まると、その場所では相手に対する思いやりをとても大切にしたり、自分自身の意見をより明確に示したりという特徴がうまれる。 本レポートのタイトルにある 「もう 1 人の自分」というのも、今回のイベントで普段は考えないようなところに気を遣ったり、逆に中国・韓国で暮らしてきた方々の視点によって知らない自分を引き出してもらったりという体験を通して実感したことである。

最後に、 2日間の出来事を振り返って、このイベントで全員で共有した空間・時間はかなり珍しいことなのではないかと思った。 そして、その空間・時間は不思議なくらい穏やかで落ち着くことができるものであった。例えば、 新大久保には韓国や中国、そのほかアジアの食品店が数多く揃っているが、「経済」や「流行」というものが前面に出ているために、 先ほど述べたようなあたたかい雰囲気は感じられない。つまり、国境を超えた人と人の交流はまだまだ社会に浸透していないと考えられる。だからこそ、早い段階から今回のようなイベントに参加すること、身近で起きている国際交流に正面から向き合おうとすることが、社会のあり方や自分自身の成長に関わるという点で大切である。

集合写真(Photo by ICC)

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/icc/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる