Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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シュウウエムラと考える 美から始まるダイバーシティ ICCトークセッション企画者レポート

ICC学生スタッフリーダー(SSL)Iroha

こんにちは!文化構想学部3年で学生スタッフをしている Iroha です。

突然ですが皆さんは、美って何だと思いますか?

なんだかカッコつけたような恥ずかしいような質問をいきなりしましたが、実は 11 月30 日に、日本ロレアル株式会社のシュウ ウエムラ事業部の素敵なゲストの皆さまをお招きして、皆で美の多様性について考えるイベントを開催しました。

シュウ ウエムラは、メイクアップアーティストの植村秀さんが創設したあの有名なクレンジングオイルやファンデーションを世に出しているメイクアップアーティストブランドです。

ポスター(by ICC & L’Oreal)

身近な多様性ってなんだ?

私はイベントを通して参加者の皆さんが、価値観や考えの違いを楽しみながら知ることができたら良いなと思っていました。そんな中で「美」は個人的に身近かつ人によって価値観の異なる、だけどわざわざ語り合うことも中々無いテーマなのではないかと思いました。

というのも、やはりどうしてもルッキズムという言葉があるように、外見で人を判断したり、悩んできたりした人は多いのではなと思っています。私自身も自分の顔や体型に悩んできましたし、今もズボンのボタンがキツい時は自分を嫌いになることもあります。(笑)けれども、美しさって何なのか、そしてその美しさの価値観や基準はどのように形成されていたのか、という事を周りの人と真面目に話す機会はあまりないのではと思い「美」をテーマに決めました。

初めての企業様との企画準備

テーマを決めた後に、世界中の美を創造している日本ロレアル株式会社様にお声がけをして、嬉しいことにシュウ ウエムラ事業部の方と一緒にイベントを作り上げる事が決まりました。

私は学生スタッフになって一年半経っていましたが、企業の方と一緒にイベントをするのは今回が初めてでした。なので学ぶことが沢山ありました。

中でも、1) 初めからイベントの趣旨やコアの部分をしっかりとお伝えして目線合わせをしていくこと、2) 準備段階での予定や期日を明確にし、計画性を持つことはとても大切だなと思いました。事前に先方の皆様と、「〇日までに終わらせる」ということを口に出して認識を統一しておくことでその為に今何ができるかを先回りして考えることができました。

事業部の皆様もいつも迅速に対応していただき、本当にありがたかったですし、企画段階でも「こうしたらもっと良いのではないか」と様々アドバイスをいただいて、より質の高いイベントを作り上げるための準備をすることができました。

とにかく「美」だらけのイベント当日

イベントでは、ブランド事業部の方からの講演、参加者同士でのディスカッション、そしてブランドの商品のお試し会を行いました。

緊張であまり眠れずに迎えた当日でしたが、ゲストの皆様や手伝ってくれたスタッフのおかげで、何とか無事にイベントを終了することができました。そして、ゲストの中にはなんと日本に二人しかいないシュウ ウエムラのアトリエアーティストの方もいらっしゃいました。美について課題意識を持っている人や興味がある人が来てくれたおかげで、全体的に密度の高いイベントができました。

当日の様子(photo by ICC)

講演では、担当者の方にブランドの持つ美の考え方やそれを表す活動についてお話しいただきましたが、一人一人の個性を大切にする考え方がとても印象的でした。「これが良い」と、スタイルをブランド側から提示するのではなく、一人一人の顔や目のかたちに合ったスタイルをおすすめされているそうです。また、渡辺直美さんや歌舞伎役者八代目市川染五郎さんをブランドイメージに起用されているお話の中では、起用する方の個性を最大限に活かせるように工夫されていたということを知りました。 私たちの目に見える商品だけでなく、それを作り上げるプロセスにおいても個性を尊重されている事を知り、言葉だけでなく行動でも体現されているシュウ ウエムラを改めて好きになりました。

ご講演の様子(photo by ICC)

このように、メイクアップブランドがどのような思いを持っているのか、という事をこれ程丁寧にお聞きできる機会は中々無かったので私にとっても参加者の皆さんにとっても新鮮な経験だったのでは無いかと思います。

ディスカッションでは、答えやすいものから難しくて抽象的な質問を用意して、参加者の皆さんに考えてもらうようにしました。また、性別や国籍など、どのようなバックグラウンドを持った人でも答えやすいように意識しましたが、難しすぎましたかね…?

実際に使用したトピックシートを貼ったので、皆さんもちょっと考えてみてください。色々お互いに質問の答えを深掘りしていくことで、自分の潜在的な考えやもしかしたら偏見にも気付いてもらいつつ、参加者それぞれの持つ考え方の違いを楽しみながら触れて欲しいなと思っています。

トピックシート、ディスカッションの様子(Image by ICC)

トピックシートとディスカッションの様子(Image by ICC)

ディスカッションの様子(photo by ICC)

ディスカッションの様子(photo by ICC)

そして、最後はお試し会です。ブランド事業部のゲストの方やメイクアップアーティストの方にアドバイスをもらいながら、20色以上のブランドのファンデーションの中から似合う色を見つけてもらう事ができました。よくお店にも置いてあるディスプレイも持ってきていただいて、ミニショップが出来上がりました。

当日の様子(photo by ICC )

当日の様子(photo by ICC)

イベントを終えて

ずっと楽しみにしていたけれども緊張やプレッシャーもあったイベントを無事に終える事ができたのは、私にとって大きな財産になったと思います。イベントの準備にかけられる時間が限られていた中で、いかに抜けもれなく効率よく進めるかという事が試されていた約半年間だったと思います。

改めてイベントでは終始、「美」という限定されたテーマについて深く考えてもらいました。参加者の皆さんが少しでも新たな気付きや視野の広がる経験ができていたら幸いです。

ここ数年、多様性を尊重しようとする動きがより活発に見られるようになりました。しかし一方で、「自己責任論」という言葉があるように、自分と異なる立場の人を、しっかりと向き合って受け入れるのではなく、無視することで並行して生きているような空気感が見受けられるのではないでしょうか。

たくさんの情報が飛び交い、自分が見たい情報だけでも生きていけるこの世の中で、少しでも、「違い」を拒否するのではなく楽しみながら自分事として受け入れられる機会があったらもうちょっと生きやすい人が増えるのでは無いかなと考えています。

少し大きな話になってしまいましたが、私はこれからもそういう機会が作れるように頑張ろうと思っているので、「こんなテーマやってほしい!」なんて意見があったら教えてください!

改めて、このイベントに関わっていただいた日本ロレアル株式会社の皆様、より良いイベントをするにはどうすれば良いかという事をお忙しい中一緒に考えていただき本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。また、全力でサポートしてくれたICCスタッフの皆さん、申込&参加してくれた皆さん本当にありがとうございました!

ゲストと学生スタッフ(photo by ICC) 

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