Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

その他

私にとって 居場所であり 成長の場であるICC 学生スタッフ卒業レポート

S.Y.
国際教養学部
ICC学生スタッフリーダー在籍期間
2018年11月~2022年3月

こんにちは!2022年9月に卒業予定のS.Y.です。早稲田大学に入学して早々、ICC学生スタッフリーダー(SSL)の募集を目にしたのは4年ほど前になります。大学1年生からSSLとして活動ができることになり、新しい環境で大きな不安を感じていた私に居場所を与えてくれました。SSLとして得られた学びや出会いは自分にとって大きな財産であり、振り返る度に早稲田を選んで良かったと思わせてくれます。ICCの活動に興味のある方、SSLに応募しようと考えている方、少しでも後押しできればという思いで私の経験をお伝えできればと思います。

はじめに:なぜSSLになろうと

先ず初めに、SSLに応募しようと決心した理由についてです。とてもシンプルに言うと、SSLとして活動することで自分の強みを活かし弱みを克服できると確信したからです。

私は幼い頃から海外と日本とを往復し、文化やコミュニティの「はざま」で生きてきました。どこにいても思うように馴染めなかった反面、多様性とは常に隣合わせであったため、異文化に対する感受性を培うことができました。これは実際に多くの文化に触れてきた自身の経験からしか得られないマインドであり、学生生活で活かしていきたいと入学当初から考えていました。学内の異文化交流を促すという目的のもと活動している大学オフィスがあると知り、ここなら大いに貢献できるのはないかと確信しました。

一方で、私は長年プレゼンテーション能力に自信がありませんでした。SSLとしての業務の中にはICCの活動を多くの学生に知ってもらうためのプレゼンやイベントの司会進行など、人前にたって話す機会が多くあります。自ら苦手を克服するための挑戦だという思いを持って応募しました。実際にプレゼンを行う前には手厚い研修があり、何度も先輩のSSLやフルタイムの職員の方にアドバイスをいただくことができました。高校の時は授業で発言することすら躊躇していた私が、約300名もの新入生の前でICCについてプレゼンした日の緊張感は一生忘れません(笑)その後イベントの司会なども複数回担当させていただき、次第にマイクを持って話すことが少し楽しく感じられるまでになりました。

こうして自分の強みを活かし、弱みを克服するための挑戦をさせていただいたことにはとても感謝しています。ICCは自分の成長を両側面から促してくれる場所でした。

イベント企画:目的意識を持つことの大切さ

SSLは自分のイベントを企画する機会が毎学期与えられます。個人の興味関心を題材に企画書を提出し、準備や当日の司会進行まで責任を持って務めます。イベント企画者として私が一番大切にしてきたのは、そのイベントを通して何を成し遂げたいか、異文化理解においてどういった「変化」をもたらしたいかという目的意識を持つことです。どれだけ多くの人に参加していただいたイベントでも、ICCの活動方針に沿った目的を果たせなければイベントを実施する意義はなく、成功したとは一概に言えません。

SSLとして計3つのイベントを企画・実施しましたが、改めて振り返ると、全ての企画に共通していた目的がありました。それは、他の誰でもなく自分にしかできない変化をもたらすということです。例えば、私の初めての企画であるスロベニア文化ナイトでは実際に小学校の4年間スロベニアに住んでいた経験を活かし、日本ではまだ未知な国の文化を広めることを目的としていました。実際に大使館の方やスロベニア企業に協力いただき、歴史・文化・自然などをはじめとするスロベニアの良さを伝えるためのコンテンツを考えました。ICCではそれまであらゆる国の文化に焦点をあてた「カントリーフェスタ」を実施してきましたが、あえてマイナーな国を選ぶことで普段触れることのない文化について知る機会を提供するといった観点から大きな達成感を得られました。何よりも嬉しかったのは、参加者の1名がこのイベントをきっかけに実際にスロベニアに旅行に行ったと報告してくれたことです。こうして目的意識を持つという習慣はイベント企画においてだけでなく、人生におけるあらゆる場面で活きてくるのではないかと感じています。

スロベニア文化ナイト:イベント当日の司会(左が筆者. ICC photo)

ICCでの幅広い学びや気づき

これまでを振り返り改めて思うのは、SSLとしての活動ほど幅広く学びを得られる経験はないということです。上記で触れたイベント企画やプレゼンテーションのほか、ICCオフィスでの接客・オフィスワーク、外部組織との連携、広報などといった業務に携わせていただき、ほぼ全てが初めての経験であった私にとってとても贅沢な経験でした。こうした実務的なスキルのほか、リーダーシップも養うことができました。ICCでは1人ひとりがリーダーであるという考えから、全員がStudent Staff Leaderという肩書きのもと活動します。個々の強み・弱みを補い合い、チームとしてのベストパフォーマンスに貢献することがリーダーシップなのだと気づくことができました。こうしたリーダーシップを発揮するにはお互いをしっかりと理解することが第一ステップです。チームメンバーである他のSSLと一緒に活動する中でも私は相手を知り、自分を知ってもらうことの大切さを学びました。

また、入学したての私は「多様性」「異文化」「グローバル」と言った言葉を表面的にしか理解できていなかったと痛感します。SSLとしてあらゆる課題に直面したことで、異文化理解を促進することの難しさを肌で感じました。そもそも多様性とは何か、なぜ多様性は重要なのか、といった根本的な問いについても考えるようになりました。正解はありませんが、「多様性とは複雑である」ということをポジティブに捉えることができるようになったことが自分にとっての大きな変化です。SSLは卒業することになりますが、社会の一員として多様性推進をリードできるよう、引き続き困難と向き合い、学んでいきたいです。

最後に

ここまで長々と自身の経験や学びについて書かせていただきましたが、最後に、ICCで得ることのできた一番の宝物はやはり「出会い」です。ICCは日本一、多様性に富むコミュニティだと私は勝手ながら思っています (笑)   年齢、学部、国籍などといった目に見える違いだけでなく、性格や価値観などを含む1人ひとりの個性が活きているため、私自身これまで身を置いてきた環境の中で最も自分らしくいられる「居場所」でした。そして、こうしてあらゆる個性が尊重されているからこそ、「型にハマる必要はない、多様性とはそういうことなんだ。」と気づくことができました。ICCは早稲田大学という大学の中に属する小さな組織ですが、大学全体が、増しては社会全体がICCのようなコミュニティになって欲しいと切に願います。

学生スタッフリーダーとの集合写真(後列右から3人目が筆者.  ICC photo)

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