Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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参加者レポート:「手をのばそうよ。届くから。」 ICCランゲージ&カルチャー・エクスチェンジ・プログラム

アジア太平洋研究科 グォンジンソン 

 「新型コロナウイルスのせいで、私たちの日常が奪われた!」という話はもう呆れる程耳にした。しかし私たちは出口の見えない世界的な感染症の広がりの中で、毎日できることをやって少しずつ前に進まなくてはならない。 

待ち焦がれていた私の「日本留学」は、予測もできなかった状況で様々な影響を受けてしまった。計画していた数多くの事が出来なくなり落ち込んでいた時、ICCのランゲージ&カルチャー・エクスチェンジ・プログラムは光のような経験になった。 

本プログラムは勉強したい外国語を個人が選んで申請し、ICCがそれをまとめて1対1などのマッチングをしてくれる方式である。韓国から来た私は韓国語の申請者が少ないかもしれないと心配していたが、幸いにもパートナーとマッチングされて週に1回の外国語学習を始めるようになった。私はパートナーと、感染防止対策を徹底した上でICCラウンジで週に1回会って学習をした。学習の分野は大きく二つに分かれ、一つは会話と作文などの語学、もう一つは文化や生活スタイルに関する疑問をお互いに話し合う事にした。それぞれ、先にメモを取ってきて話し合ったり、その場で答えられなかったものは後でLINEで補足したりしていた。 

私は10年前から日本語の勉強を始めた。しかし、日本の滞在経験が無かったので自分の話し言葉に違和感を感じることが多かった。そのため、普段疑問を持っていた話し方や用語について教えてもらった。パートナーは韓国語を勉強し始めたばかりなのに学習能力が高かった。韓国語の文章をすぐに読めたり、新しく勉強した単語をすぐに文章にしてみたりする等、学習のスピードがとても速かったのでその素晴らしさに驚いた。お互いの文化については、家族への呼び方や若い女性の美容室などの美容事情、趣味、伝統衣装、おすすめの旅行先などをシェアした。 

7月の中旬まで毎週、激しい雨が降ってもICCラウンジで勉強した。オンライン授業で時間的感覚を失っていた自分の生活パターンを直してくれる大事な「約束」であったし、心理的には少しずつ日本語が伸びると言う満足感と大切な友達が出来たような「幸福」であった。 

ここまでが学習に関する内容で、これからは自分で感じた事をシェアしたいと思う。私が初めて日本語に興味を持ったきっかけは、韓国で安室奈美恵さんを好きになった事である。(今は残念ながら引退して会えないので悲しいですが)彼女の歌を聞いてその意味を知りたくてひとりで勉強し始めた。その後、日本語が好きになって、日本の食べ物や旅行にも興味が湧いてきた。そして村上春樹の小説を読みながら、いつも登場していた「早稲田」という存在を夢見るようになった。 

今回一緒に勉強したパートナーはKPOPが好きだそうだ。韓国語の歌を聞いて、韓国の食べ物や旅行先に興味を持っているという。現在の両国の政治・外交関係はあまり良くないと言われている。しかし、人々の出会いや、文化の交流は続いているといえるだろう。そして、その「良質なコミュニケーション」によって結果的にいつかは私たち皆に「より良い未来」が来ると、私は信じている。 

毎週のICCでの待ち合わせは、日本語を教えてもらったり、韓国語を教えてあげたりするのも意味があったと思うが、自分に何よりも大事だったのは「人の大切さ」が分かったことである。パートナーは言葉や文化を丁寧に説明してくれたり、韓国の文化にも大きな関心を持ってくれたりしていた。日本への留学生として、日本で、韓国に興味を持っている「やさしい友達」に出会えるなんてすごくラッキーな事であると思う。そして、その出会いだけでも私はコロナ禍の中で失われた大切な何かを返してもらったような気がした。 

ICCのお陰で、苦しい時間の中でも、「学習」と言う健全なフレームの中で「大切な絆」を深めることができて、本当に心から感謝する!

***

*「手をのばそうよ。届くから。」:二人の友人の姿がとても美しく描かれた、ポカリスエットのCMのキャッチフレーズより

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