Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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ICC企画者レポート:ICCミュージアム・ツアー ~東京国立博物館で日本の歴史に触れよう~

R.T.(学生スタッフリーダー)

こんにちは!東京国立博物館フィールドトリップを企画した学生スタッフのR.T.です。
今回のイベント実施にあたり、準備から当日までをレポートしたいと思います。

◆企画背景

このイベントは、私が学生スタッフリーダーとなって初めて企画したイベントでした。私はICCで働き始める前から様々なイベントに参加していて、それらのイベントで仲良くなった留学生たちと一緒に休日に出かけることもありました。これまで外出先として留学生に特に好評だったのが、上野や浅草など日本の伝統文化を感じられるスポットです。留学先を日本に選んだ理由は様々でしょうが、いわゆる昔ながらの伝統や文化を感じられる場所に興味を持つ留学生はやはり多いのだと実感し、日本の歴史を学ぶことが好きな私は、いつかその魅力をより多くの留学生に伝えるようなイベントがやりたいと思っていました。これが博物館へのフィールドトリップを企画しようと考えた第一の理由です。

次に、開催場所をなぜ東京国立博物館に選んだのか。前述のとおり、私は日本の歴史にかねてから深い関心がありました。この東京国立博物館が国内最大規模の博物館で、日本をはじめアジアのさまざまな地域の歴史と美術に関する展示をしている、ということは地方出身の私も以前から知っており、小学生の頃から特別展が開かれるたびに片道3時間かけて訪れていたものです。そう考えると、初めて私が東京国立博物館に訪れてからもう7年になりますから、長い縁があります。東京に来てから、大学から東京国立博物館までは電車ですぐの便利な場所ですし、早稲田大学はキャンパスメンバーズ加盟校なので常設展の入場も無料。こんなに恵まれた環境はありません。大学入学以来、今では月に3回程度東京国立博物館へ行っているほどのヘビーユーザーである私には、誰よりも思い入れのある場所だったことが、このイベントを企画する動機になりました。

◆準備段階

まず、イベントのメインを何にするのか。東京国立博物館はあまりにも広大なので、数時間ずっと自由鑑賞というわけにはいきません。とはいっても、個々の作品について説明していくとなると、英訳する必要も合わせて時間がかかりすぎてしまう。一体どうするべきかと悩みながら東京国立博物館のホームページを調べていると、当博物館が「スクールプログラム」という教育プログラムを提供していることを知りました。そのなかにはレクチャー型のプログラムもあり、学芸員の方から博物館や美術品の鑑賞方法を聴いてから自由鑑賞を行うという、まさに私の企画にマッチするものでした。ここで私は、参加者が「はじめての日本美術」のレクチャーを聴いたのちに博物館をグループで自由鑑賞する、というおおまかな内容を決めました。せっかくのICCでのイベントですから、異文化交流をしながら友達をつくってほしいと思いグループ鑑賞を実行したかったのですが、実際はうまくいきませんでした(理由は後程説明します)。また、博物館側の都合上開催日が平日の昼時間に限られてしまっていたため、どの程度の学生が参加してくれるかどうかが懸念事項としてありました。ともかくもポスター作成や広報活動を進めてゆき、募集締切時には40人の枠のうち39人の参加者が。これは上々かと思っていたところ、当日にかけて「やっぱり予定が被っていたので行けません!」という連絡が次々入りいきなり参加者数がグンと減ってしまいました。さあどうなる、イベント当日。

◆イベント当日

イベント当日。あいにくの雨でした。参加者の集合場所を屋外の噴水前にしていたため、特に留学生の参加者がうまく会場にたどりつけるかどうか、不安が募りました。その噴水もちょうど工事中で目印とならず、どうにか私はICCの旗を振って参加者へ存在をアピールしました。結果、最終的に集まったのは、日本人学生6人と留学生9人の計17人。レクチャールームには少々閑散とした雰囲気も感じられてしまいましたが、ここで私は量より質のイベントを作ろうと決心を固めました。

レクチャーは、学芸員の方のご説明をICCのスタッフが英語で通訳していくという形にしました。企画時点で約1時間かかるということは承知していましたが、中には眠ってしまっている参加者もおり、別のやり方もあったのではないかと後悔。レクチャー後には参加者を2グループに分け、自己紹介ゲームのひとつ、「となりのとなりゲーム」を行いました。これにはどの参加者も楽しそうに会話を交わしており、なかなか好感触でした。それが終わると、ついに博物館自由鑑賞へ向かいます。先ほど作った2グループで鑑賞に向かう予定でしたが、前述のとおり、これはうまくいきませんでした。参加者それぞれ鑑賞したい作品・鑑賞スピードが違いますし、博物館はとても広く、自由鑑賞の時間は約1時間弱しか確保できませんでした。このため、あらかじめ紹介していたオリジナルスタンプを作るブースコーナーにまで行く人はいませんでした。以上のように想定外の事態は多かったものの、少人数だからこその和やかな雰囲気で初対面同士でも楽しく会話している様子から参加者の結びつきが強まっていたと感じられ、嬉しかったです。

◆最後に

参加者アンケートを通し、参加者の方から様々なフィードバックをいただきました。満足したと言っていただき非常に嬉しかった半面、私がイベント中に感じていた懸念要素を参加者の方も感じていたことを知り、申し訳ない思いとして残りました。反省事項の多いレポートとなってしまいましたが、私はこのイベントの結果自体にはおおいに満足しています。このイベントを機に日本文化への関心が深まったり、新しい友達ができた参加者が一人でもいるだけで私はやってよかったと思えますし、この経験をふまえて今後のSSL活動に臨んでゆけると考えているからです。

改めまして、参加してくださった皆さん、企画書の段階から様々な場面で助けて下さったICC職員・同僚である学生スタッフのみなさん、心より感謝を申し上げます。また来学期以降、より充実した企画を開催できるよう、幾重にも辛酸を舐め、七難八苦を越え、艱難辛苦の果て、満願成就に至るよう邁進いたします。今後とも、よろしくお願いします。

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