この企画は、インドネシア出身のICC学生スタッフが、日本は単一民族社会だと思いこんでいたところからスタートしました。
早稲田大学に入学して3年、アイヌをはじめとした少数民族、先住民族の存在を知るようになり、数多くの民族・文化で構成されているインドネシアからの留学生として、自分と同じように日本の少数民族についてなんとなくしか知らない、でも知りたいと思っている早大生が他にもたくさんいるのではないかと思うようになりました。
近頃、『ゴールデンカムイ』(『週刊ヤングジャンプ』(集英社))というアイヌの人たちが登場する漫画が人気を集め、テレビドラマでもアイヌの人々の生活が紹介されるなど、アイヌ文化に対する注目が高まっています。
アイヌ民族は北海道地方に多く居住し、独自の文化や言語を有しますが、残念なことにその数は19世紀から大きく減少して、独自の言語や文化は急速に失われたそうです。
大学のキャンパスで「多様性・ダイバーシティ」という言葉がよく聞かれる昨今、どちらかというと、これらはグローバリゼーションとの関連で語られることも多いように見受けられます。
文化の多様性が注目されている今だからこそ、今回のイベントを通じて、アイヌ民族をテーマに日本の文化とその多様性に触れてみませんか。
講師に、『ゴールデンカムイ』の連載開始時からアイヌ語監修を務め、アイヌ語、アイヌ文学の研究・教育がご専門の千葉大学教授・中川裕氏をお招きして、アイヌについてお話しいただきます。
貴重な機会、みなさんぜひお越しください。
ゲストプロフィール
中川 裕(なかがわ ひろし)氏
千葉大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科言語学博士課程中退。
1995年『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館)を中心としたアイヌ語・アイヌ文化の研究により金田一京助博士記念賞を受賞。野田サトル氏の漫画『ゴールデンカムイ』では連載開始時からアイヌ語監修を務める。著書は『アイヌの物語世界』(平凡社ライブラリー)、『語り合うことばの力』(岩波書店)、『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社新書) など多数。
©野田サトル/集英社
日時
2019年10月2日(水)18:15~19:45(開場18:00)
会場
早稲田大学小野記念講堂(27号館B2階)
対象
早大生・教職員・一般
言語
日本語(質疑応答は日英)
参加費用
無料
事前登録
不要
お問い合わせ
TEL: 03-5286-3990
E-mail: [email protected]