狂言研究会 会計
宮内啓太
私たち狂言研究会は、日本の伝統的な喜劇である狂言を、是非校内の留学生の皆さんに知ってもらいたいと思い、ICCサークルフェアに参加しました。伝統芸能というと難しいものと捉えられがちですが、狂言は簡単にいえば、ショートコントのようなもので、嘘つきや大酒飲みなど、現代にも存在する人物をユーモアたっぷりに描いています。
今回は、狂言を初めて観る人にも分かりやすく楽しんでいただけるように『附子』を上演することに決めました。『附子』は狂言の中でも最も有名で、砂糖を食べるシーンなどコミカルな動きが特徴です。ストーリーの面白さをどう伝えるか、どのタイミングで解説を挟めば物語を理解しやすいか、メンバーと試行錯誤を繰り返しながら仕上げていきました。
当日は会場に非常に多くの人が集まりました。早稲田大学には多くの留学生が在籍していると知ってはいましたが、普段の活動で交流する機会が少ないために、その実感がなかったのです。今までの活動には無い試みだったので非常に緊張しましたが、来場者の皆さんが笑いながら興味深く観てくださり、徐々にリラックスして演じることができました。終演後にはブースに話を聞きに来てくださる方もおり、狂言の面白さを理解していただけたことが私たちにはとても嬉しく、このフェアで良い経験をさせていただきました。
現在、見学に来てくださった数名の留学生と、一緒にお稽古をしています。これからも日本人だけでなく、海外の方にも狂言の面白さを伝えていけるよう、研鑽に励んでいきたいと思います。