社会科学部
角田 黎奈
今回初参加した明治神宮でのフィールドトリップは、私にとっては日本の文化の奥深さそして美しさを改めて感じる機会になりました。長く海外で暮らしている私にとって、今まで知らなかった明治神宮の歴史、参拝するときの正しいお作法などを楽しく学ぶことができました。その一方で、日本人でもある私としては神道の教えや日本と宗教の関係性、そしてそれらが日常生活といかに深く関わっているかを学べたことは本当に貴重な経験だったと思います。
朝から太陽が強く降り注ぐなか、フィールドトリップは開始しました。参加者全員に配られたイヤホンから聞こえてきたのはガイドとして明治神宮を案内してくださった神職の声でした。明治神宮の歴史や神道について日本のアニメ作品を説明に交えながら私たちはゆっくりと境内の中を進んでいきました。友人に誘われて、ICCのイベントに初めて参加した私は最初は大勢で行われるツアーに少し不安を感じていたのですが、楽しい雰囲気のおかげでその心配はすぐになくなりました。
明治神宮は都会のど真ん中にあるとは思えないほど自然にあふれていました。そんな緑が生い茂る木々をかき分けて堂々とたたずむ鳥居は圧巻でしたが、大きな木の柱からは不思議とぬくもりも感じられて、数え切れないほどの参拝者を見守ってきた時間を物語っているようでした。
私たちが明治神宮を訪れたのが週末だったということもあり、ツアーの間何度も「参進」と呼ばれる花嫁行列を見ることができました。後に体験したご祈願祭では私たちの隣に小さなお子さんを連れた家族もいて、これらもまた神道が人の人生の一部となる瞬間なのかもしれない、と一人考えてしまいました。
フィールドトリップが終わった後も神職とICCのスタッフの方々のお心遣いにより私たちは御苑の花菖蒲を見に行くことができました。御苑内では様々な紫の濃淡に染まった花菖蒲がまるで道のように連なっていて、思わず写真に収めたくなるような、美しい風景がひろがっていました。今しか見ることができない季節の姿は鮮やかに記憶に残りました。
今回のイベントは私に日本文化の新しい発見とその魅力を再認識する機会を与えてくれました。明治神宮の歴史ある美しさや神道の教えはこれからの日常を今までとは少し違った風に見せてくれるのではないかと思っています。

集合写真

参拝風景