Intercultural Communication Center(ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

その他

学生生活の岐路(田付貴哉)

早稲田大学政治経済学部政治学科4年

田付 貴哉

ICC学生スタッフリーダー在職期間

2008年12月~2009年7月/2010年9月~2011年2月

 

学生生活の岐路

ICCでの学生スタッフリーダーの経験は、僕の価値観や学生生活にとても大きな影響を与えた。良くも悪くもいわゆる普通の学生生活を送っていた大学2年生の夏までに学んだこともたくさんある。しかし卒業を控えた今、自分の学生生活を振り返ってみると、学生スタッフリーダーの経験は他ではできない貴重なものだったと思う。人それぞれ学生時代に夢中になることは違うと思うが、ここでは僕がICCの学生スタッフリーダーに応募するまでの経緯と、そこで経験したことや学んだことを書きたいと思う。

 

【学生スタッフリーダーになるまで】

大学2年のある日、友達に手帳を見せられて衝撃を受けたことを覚えている。サークルやバイトに加え、所属するボランティア団体の活動やインターンシップなど、ありとあらゆる予定がびっしりと書き込まれていたのである。その時の自分の手帳はというと…空白だらけ。何とも言えない焦燥感を感じた。「時間があって何でもできる一度しかないこの学生時代を無駄にはできない」そう思った僕はその日を境に変わることを決意した。それまでやっていたバレーボールサークルやバイトを続けつつ、「自分は学生時代に何をやりたいのか、今だからこそやるべきこと、今しかできないことは何か」ということを日々考えるようになった。その中で浮かんできたのが「インターンシップ」「留学生の友達を作ること」「留学」といったキーワードだった。サークルやバイトに精を出すなかでどこか遠い存在になってしまっていたそれらのことを思い出したのである。

それからの自分は今振り返るとアグレッシブに動いていたと思う。既存の活動に加え、インターンシップを見つけて参加し、早稲田大学の留学フェアに参加して留学準備を進め、早稲田にいながら国際交流する術を探した。その中で、いつもWaseda-net Portalで見ていたICCのイベントにも足を運んでみたのがきっかけであったが、その扉の先には思いもしていなかった世界が広がっていたのである。留学生と日本人学生がとても和気あいあいと交流していて、そこではいわゆる語学や国籍といった壁を感じることはなかった。その雰囲気に魅了された僕はその日からICCの常連になった。すべての学生が自由に参加できるICCにはサークルのような「加入」という概念はない。しかし、イベントに参加する度にいつも新しい人に出会え、いつも参加している学生とも交流を深められるという空間が僕はすごく好きだった。だからこそ、そんな場所をもっとたくさんの人に知ってもらいたいとも思うようになっていったのである。

イベントに参加者として参加するだけでなく、9月に来る新しい留学生を迎え入れるイベントに企画の段階から携わりたいと思った僕はイベントサポーターになった。当時のICCの学生スタッフリーダーの方と一緒に鎌倉へのフィールドトリップを企画し、初めてイベントを企画・運営する立場を経験したのである。右も左もわからなかったが、自分なりに頑張ってイベントがうまくいったのがとてもうれしかったのと同時に、当時の先輩学生スタッフリーダーのリーダーシップや人柄にあこがれ、自分もそういう形で携わってみたいと思うようになった。その頃にちょうど学生スタッフリーダーの募集がかかったのは、本当に自分にとってはありがたかったし、このチャンスを絶対に逃すまいと応募の書類や面接で熱い思いをぶつけたのを覚えている。それを機に学生スタッフリーダーになった僕は、それまでにはなかった様々な経験をすることになった。

 

【学生スタッフリーダーの仕事とそこから学んだこと】

いざ学生スタッフリーダーになってみると、それまでには見えなかった苦労がたくさんあった。日々の業務では覚えることが山ほどあり、いわゆるオフィスワークの基礎を学ぶので精いっぱいだった。メールの書き方、電話やカウンターの対応、機器の操作、ポスターの掲示、コピー機の使い方、開室・閉室作業などどれも簡単そうに見えるが覚えるのは意外と大変で、学生スタッフリーダーの役割の1つであるイベント企画でも、ゼロから企画して実現させることの難しさも身を持って知った。最初の頃は先輩学生スタッフリーダーやフルタイム・スタッフからいろいろ教えてもらいながら、ひたすら早くその環境に慣れようとしていたが、その中で何よりも難しかったのが「学生スタッフリーダー」としての自覚を持って行動することであった。

業務における事務的な作業やイベントの企画はそれに慣れれば誰でもある程度はできるようになるかもしれない。しかし学生スタッフリーダーとしての自覚を持ち行動することは「慣れ」でできることではない。学生としてイベントを楽しみたい気持ちが強いはじめの頃、どうしてもスタッフとしての自覚を忘れて行動してしまうのはある意味仕方のないことだと思う。しかし「学生スタッフリーダー」という名前に込められた意味をしっかりと理解することで自分の立場や役割をしっかりと自覚できるのだと思う。「学生」でもあり大学機関のICCを運営していく「スタッフ」でもある学生スタッフリーダーは、「学生」ならではの視点や発想が求められる反面、「スタッフ」としての責任もある。よって、シフトとして勤務しているときには、「学生」かつ「スタッフ」としての視点で物事を判断し、気づき、行動することが求められるのである。その点で、学生サークルと同じ判断基準や行動をとることはできないため、ある意味「不自由」に感じるかもしれないが、この立場を「自由」なものできるか「不自由」なまま終わらせてしまうかは自分次第であると僕は思う。早稲田大学の名前を背負っているという大きな「責任」は、裏返せば大きな「自由」があるということだ。大学の看板を背負っているからこそできることや意義のあることはたくさんあり、それを理解したうえで責任感と熱意を持って自発的に「リーダー」として行動できるのならば、そこには「学生」「スタッフ」「リーダー」が「自由」に能力を発揮できる舞台があるのだろう。加えてICCにはそのような人材を育ててくれるフルタイム・スタッフや先輩学生スタッフがいることも事実であり、自分の心持次第ではどこまでも成長できる場所ともいえるだろう。イベントの企画・運営における原動力として位置づけられる学生スタッフリーダーに求められる資質はたくさんあるが、もちろん学生スタッフリーダーが全ての能力において長けているわけではない。それぞれ得手不得手がありそれを互いに補完し合って成り立っている部分もある。それでも、どの学生スタッフリーダーも日々向上心を持って活動していて、そんなICCには学生が切磋琢磨し成長できる環境があるのである。

そんな環境の中で学んだことはたくさんある。オフィスワークでは社会人として知っておくべき基礎を身につけることができたし、イベント企画ではそのスケジュール管理の大切さや、学外の団体や企業にアポイントメントを取るうえで大切なマナーやその交渉手段などを学んだ。イベントをゼロから企画し、企業からの協賛やゲストスピーカーへの講演依頼も全て学生に任せ主体的にやらせてくれるICCだからこそ得ることのできた経験である。もちろんその過程で問題に直面したり行き詰ってしまったときに、アドバイスをしてくれるフルタイム・スタッフや手伝ってくれる学生スタッフリーダーもいる。また特に自分にとって貴重な経験だったと思えるのが、前に述べたような学生スタッフリーダーとしての自覚を持って行動すること、つまり、その時その場所で自分に求められている役割に自分で気付き自発的に行動することの大切さを学べたことである。その能力は社会人になってどこでどんな仕事をするにしても必要なことだと思う。しかしそれには目標値のようなものがあるわけではなく、これから先も日々意識して行動していくことが重要なのであり、その大切さを学べたという点で自分にとって大きな成長につながったと僕は考える。

 

【卒業前に思うこと】

以上、僕が学生スタッフリーダーになった経緯と、業務の中で学んだことや気づいたことを書いてきたが、それらのことがすべて完璧にできていたわけではないし、卒業を控えた今だからこそ振り返ってそう思える部分もあるのかもしれない。自分の場合は学生スタッフリーダーになって1年経たないうちに留学に行ってしまったため、ある意味中途半端なコミットメントしかできなかったかもしれないが、それでも学ぶことはたくさんあったし、いろいろな経験をできたと思う。このレポートに書いた内容はICCと学生スタッフリーダーの仕事や魅力のほんの一部でしかないが、これから学生生活を充実させようと思っている人や、まさに自分と同じようなことを考えていたという人にとって少しでも参考になることを願っている。

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