6月にほんごペラペラクラブに参加してくださったサポーターさんの声が届いています!
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多様性のなかで自分を見つめる
文化構想学部 R.K
「大学を卒業するまでにやってみたいことは何か。」みなさんは考えたことがありますか?私がこの問いを自分自身に投げかけたとき、真っ先に思い浮かんだのが、早稲田大学に留学している留学生と交流してみたいということでした。そうした思いの中で出会ったのが、にほんごペラペラクラブです。実際に参加してみると、講義では得られないような生きた学びや新たな発見に満ちており、思い切って参加して本当によかったと感じています。
私がにほんごペラペラクラブへの参加を決めた理由は大きく二つあります。一つ目は、それまで関わる機会のなかった人たちと話してみたいという思いがあったからです。もともと私はあまりコミュニケーションが得意なタイプではなく、早稲田大学で開催されているイベントに参加したことはありませんでした。しかし4年生になり、授業もゼミ以外はほとんどなくなる中で、せっかく大学に在籍しているのに他の学生と交流しないのはもったいないと感じるようになりました。友人とではなく一人での参加だったため不安もありましたが、実際に行ってみると初参加の方も多く、サポーターの皆さんも親切だったためすぐにその場の雰囲気に馴染むことができました。
二つ目は、日本語を学ぶ留学生の学びを少しでも手助けしたいという思いがあったからです。私は昨年アメリカへ交換留学していた際、現地の大学で日本語クラスのTAを務めたり、英語で日本語を教える家庭教師として活動したりと、日本語を学ぶ外国人の方々と関わる機会が多くありました。そうした経験を日本でも活かしたいと考えていたため今回のクラブへの参加は非常に意義深いものでした。アメリカでの経験とは異なりにほんごペラペラクラブでは日本語で日本語を教えることが求められるため難しさを感じる場面もありましたが、さまざまな語学レベルの留学生が参加する中で全員が楽しめるように会話を進める工夫など、自分の経験を活かせた部分もあったのではないかと思います。
にほんごペラペラクラブでは実際に留学生を迎えてアクティビティを行う第1回の前に、サポーターのみを対象としたオリエンテーションが行われます。そこでは、ICCの学生スタッフの方が留学生との接し方や毎回の活動で予定されているアクティビティの内容について丁寧に説明してくださるため、初めての参加でも不安を感じることなく活動に臨むことができました。実際の活動でも他の日本人サポーターの方と2人1組で1つのテーブルを担当することが多く、困ったときにはお互いに助け合いながら進めることができたため、安心して楽しく参加していました。
また活動を通して、異なる文化や価値観を持つ人たちと直接言葉を交わすことが自分自身の視野を広げてくれるのだと改めて実感しました。「なぜ日本へ留学したのか」「日本のどこが好きか」といった質問に対して、本当に多種多様な答えが返ってきます。アニメや日本文学への関心から日本へ来た人もいれば、日本での就職やビジネスに興味を持っている人もいて、それぞれの背景や思いに触れることで国際交流の奥深さを肌で感じることができました。こうした対話の積み重ねは単なる語学練習にとどまらず、参加者一人ひとりにとって「自分はどこで、誰と、どのように生きたいか」といった将来の選択肢を考えるきっかけにもなり得るのだと感じます。このような交流の場は多様な価値観に触れながら将来について考える貴重な機会となり、多くの人にとって人生の可能性を広げる経験になるのではないでしょうか。
にほんごペラペラクラブへの参加は、世界中から優秀な学生が集まる早稲田大学だからこそ得られる、非常に貴重な経験だと感じます。大学生活も終わりに近づいた4年生にとっては学生として最後に新たな学びを得る場となり、就職活動に悩む3年生にとっては視野を広げる良いきっかけになります。またこれからの大学生活をどう過ごすかを模索している1・2年生にとっても、自分の価値観や将来を見つめ直す大きなヒントが得られるはずです。もちろん、その他の学年の方々にとっても必ず新たな気づきや学びがあるはずです。学年を問わず、多様な人と出会い、語り合うことのできるこのクラブは、早稲田という多様性に富んだ環境ならではのかけがえのない学びの場だと思います。

photo by ICC