11月にほんごペラペラクラブに参加してくださったサポーターさんたちの声が届いています!
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文学部 鳴島 誠哉
私は2023年11月の「にほんごペラペラクラブ」にサポーターとして参加しました。
私がカナダに一か月間短期留学をしていたときに、現地の大学で私たち留学生の英語学習をサポートしてくれた学生の皆さんに出会いました。私は彼らにとても感謝しており、自分がそこで得られた経験の多くが彼らのおかげだったと思っています。もし自分が同じ立場になれるのなら、自分も留学生の日本語学習を助けたい!と思い、ICCのイベントを探してみたところ「にほんごペラペラクラブ」を見つけました。この機会を逃したくないと感じ、すぐにこのイベントに参加することを決めました。
毎回の活動はアイスブレイクとメイントークの二つの活動に分かれていました。福笑いやかるたなどの昔遊びや、オノマトペなどの現在でよく使われる日本語についてもゲームなどのアクティビティを通して留学生に楽しく学んでもらうことができました。留学生の皆さんは「若者言葉」に興味があったようで、英語を元に作られている若者言葉や、日本語と英語の複合語などの語源を推測するのを楽しんでいました。そのほかにも、「オノマトペ」についても関心を示していました。オノマトペは日本独特の文化であるため、説明するのが難しかったですが、怒っている人のイラストを用いて「この人は何をしているのかな。どんな感情かな。」など尋ねて工夫しながら楽しみました。覚えた言葉をすぐに使おうとする留学生の姿勢はとても素晴らしく、私自身も学ぶことが多かったです。

Photo by ICC
私がこのイベントを通して最も深く意識したことは、参加してくださった留学生の方々それぞれの日本語のレベルが異なることでした。日本に対して興味を抱き、すでにたくさん勉強しているという方もいれば、これからもっと知っていきたいという方もおり、普段自分が使っている日本語では意味が通じないことが多々ありました。言葉選びも声質も、どうしたらもっとわかりやすく伝わるだろうかと考え工夫を凝らして彼らと接したことが私にとってとても大きな経験になったと思います。そして、日本の文化を知ってもらうだけでなく、多様な文化をこちらも迎合することがとても大切だと思いました。初対面でもどんどん会話を広げてくれ、留学生同士そしてサポーターとの間の壁のようなものは一切感じませんでした。一人ひとりの出身国やホームタウンにおける文化や、それぞれの母国語ではどのように表現するのかなどについても話すことができ、異なる背景をもつ留学生と交流を深められたのは、このイベントで得られたことの一つです。
私は今まであまり日本という自分が生まれ育った国の文化を特別なものだと感じていませんでした。このイベントに参加して、こんなにも多くの外国人の方々が日本に興味を持ち、好んでくれているのだと身をもって知ることができ、少し誇らしい気持ちになりました。少しでも彼らが日本で過ごす時間を楽しいと思ってもらえるように、「にほんごペラペラクラブ」に参加して良かったと思ってもらえるように、自分が留学生の学びをサポートできたらなという気持ちで参加しました。「にほんごペラペラクラブ」は誰でもためらうことなく参加できるイベントだと思います。他の言語への知識は必要ではなく、毎週のクラブ前に、ICCスタッフと一緒に当日のアクティビティについて事前に共有や練習しながら、日本語母語話者として参加し留学生をサポートする。コミュニケーションが得意ではなかったとしても豊富なトークテーマを用いて留学生と一緒に楽しむことができます。様々な言語を学んできた日本の学生にとって、母語話者として外国人に日本語を教える機会はほとんど無いと思います。こんなにも色々な観点から楽しめるイベントは珍しいかもしれません。私にとって「にほんごペラペラクラブ」は異文化への興味、外国語学習への意欲をかき立ててくれるイベントでした。ぜひ次回がありましたらまた参加したいと思います。

Photo by ICC