企画者レポート
国際交流NGOと大学生の繋がりを作りたい
ICC学生スタッフリーダー(SSL)エリン
はじめに
2022年7月1日に「学生のためのNGOフォーラム」というイベントを実施しました!
4つのNPO法人、アクセプト・インターナショナル、シャプラニール=市民による海外協力の会、パルシック、かものはしプロジェクトをお招きし、交流及びにインターン紹介をする内容でした。

イベントポスター (image by ICC)
NGO団体と大学生を繋げたい
私は難民の受け入れ大国のスウェーデンで生まれ育ったことや高校のアメリカ交換留学中に南米や中東など様々な国出身の同年代の人々と知り合ったことから、かねてより国際協力に興味がありました。そのため、大学に入学してから増えた自由な時間を使って自分にできることはないかと、NGOのボランティア活動やインターンを調べていました。
しかしながら、ちょうど入学時期が世界中に新型コロナウィルスが蔓延し出した頃と重なり、活動を休止・制限するNGO団体が多く、インターン受け入れの有無や雰囲気をあまり把握することができませんでした。私の周囲にも、私と同じように国際協力に漠然とした興味を持っているが、実際にどのように取り組めば良いか分からず、一歩踏み出せずにいる大学生が多いように感じていました。同時にコロナ禍でより深刻な貧困や飢餓に陥っている途上国の人も多くいます。
だからこそ、このイベントを企画したいと思いました。イベント参加者には途上国の問題やNGOの活動の知識インプットだけでは終わらず、NGOの職員と仲良くなり、NGOの雰囲気を知ることができる、さらにはインターンを見つけられる双方向のイベントが目標でした。そのためには4団体をお呼びすることに決めました。
NGO団体への依頼とイベントの企画
企画当初、多くのNGO団体の方に引き受けていただけるのかということが非常に心配でした。1月からイベントの企画が始まり、まずはインターンを積極的に受け入れている、かつ自身の関心があったNGO団体をリストアップし、順々に企画の相談をしました。イベントにご参加いただけるか不安ながら複数団体と打ち合わせを重ねましたが、想像以上に協力的な団体が多かったことにホッとしました。中でも、「こういうイベントを待っていた!」「国際協力に興味ある大学生と話をしたい!」というお声も頂き、嬉しさとともに NGO側からの需要があると知り、有意義なイベントになると感じながら準備に励みました。
イベント当日

当日の様子 (image by ICC)
イベント当日はNGO団体に各団体の活動についてプレゼンしていただきました児童労働やフェアトレード、災害支援など、各団体の様々な分野における活動は非常に興味深いものでした。特に印象に残っている話は、暴力を受けた被害者の支援だけでなく、元テロ構成など加害者とされる人にも平和的アプローチで刑務所や投降兵キャンプで支援するという取り組みです。私はこれまで人権侵害を受けている子供や女性など脆弱な立場に立たされている人が主に支援の対象だと思いこんでいたため、自分の視野の狭さと「全ての人」を取り残さないということの大切さを実感しました。
また、インターンの方に広報やファンドレイジングだけでなく、在日外国人支援やカフェ運営、海外事業のリサーチや書類確認、商品の販売など多岐にわたる業務を任せていることを知りました。中には組織の構成員のうち8割がインターン生というところもあり、インターン生の裁量が大きく、インターン生の力によって事業が推進されていることに驚きました。

参加者の様子 (image by ICC)
その後、参加者はもっと話を聞きたい団体のブースで直接交流しました。NGOの方と個人的に仲良くなったり、話が盛り上がっており、一部参加者とNGO職員の方がイベントが終了したにもかかわらず、話し込む姿も見ました!また、多様なバックグラウンドの方に参加いただけたので自分の出身国ではこういうNGOがあるなどの普段聞けない話も聞けました。

参加者の様子 (image by ICC)
イベントを終えて
イベントを終えて、計画性を大きく学びました。1からイベントを行うことは企画、依頼、広報、運営など想像以上のステップがあり、それを半年間かけて行うので、どの時期に何をするべきか、逆算して遂行することが求められます。さらに、自分のタスクのみならず、関係者全般にも計画的に指示だしや依頼をする力も求められます。例えば、NGO4団体にプレゼン資料の提出を依頼をする時、どれくらいの期間があれば用意できるかを考えて、期限を設定し、依頼するタイミングを相手方の状況を踏まえて行わなければなりません。そんな中で、企画を推進するノウハウはもちろんのこと、計画性、特に相手の状況を想像して計画的に指示だしや依頼をする能力が身についたと思います。
また、この機会を通して、自分もNGO団体について知れ、繋がる機会を得ることができました。NGOで働いている方は社会的課題へのアンテナが高く、また、きっちりするのではなく、柔軟に新しいことにチャレンジをして最善を探し出すイノベーション精神があると感じました。例えば、イベントの形式を相談させていただいた時も、交流形式に関して斬新なアイデアをいただきました。NGOの取り組みも詳しく知ることができ、そこで働くことに対する憧れの気持ちも生まれました。同時に、 職員の方は想像以上に接しやすく、NGO団体は案外身近な存在で、一歩踏み出せば自分も取り組みに参加できることを感じさせてくれました。参加者の皆さんもそうであると嬉しく思います。

NGOの皆さんと最後に1枚! (photo by ICC)
改めて、ご協力いただいたアクセプト・インターナショナル、シャプラニール=市民による海外協力の会、パルシック、かものはしプロジェクトに心から感謝申し上げます。また、私を全力でサポートしてくれたスタッフの皆さま、ご参加いただいた参加者の方、本当にありがとうございました。
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参加者レポート
ICC国際交流NGOフォーラムに参加して
法学部 K.T.
ICC主催の国際交流NGOフォーラムにつき参加させていただきました。学部3年生として、就活など将来の進路を視野に入れながらの参加となり、またICCの主催するイベント自体も初参加であったので、学部上級生の方、国際交流に興味がありつつも、イベントに参加していない皆様にとっても参考になると嬉しいです。
イベントは学部7号館の開放感のある教室で催され、ICCのスタッフとNGOのスタッフ、参加者がぱらぱらと集まりにこやかな雰囲気で始まりました。受けた印象としては参加者の割合として1,2年生の参加が非常に多かったように感じます。参加者と話をしているうちに、高校時代から国際交流に携わる活動をしていた人から、なんとはなしにキャンパスの掲示を見て参加した人まで、そのモチベーションも動機も多様でした。個人的に、肩の力を抜いて、ふらっと参加しやすいイベントであったことは非常にありがたかったです。
イベントの中身としては、参加している各NGO団体のスタッフが活動について説明したのち、NGO団体毎にブースが作られ、参加者が興味のあるブースに赴き質疑応答するという内容でした。早稲田発の国際交流グループから、組織としての基盤を海外にもつ国際交流グループまで様々な団体が参加されていましたが、団体毎に強み・活動拠点とする地域(インド、東南アジア、アフリカ、日本など)も程よくばらけており、活動内容も被りがありませんでした(平和維持活動、教育支援、食糧支援、国内の外国人支援事業など)。
よくここまでバラエティに富んだ団体に出演いただいたものだなあ…と感心しましたがそれは同時に、NGOの活動にとって深く関心のある人にとっては自分の関心のある地域や活動形態を選択的に考えることができる絶好の機会と感じました。ブースでの質疑応答ののち、NGOからインターンやボランティアに参加するだけでなく、NGOスタッフと個人的に仲良くなって、おしゃべりすることもできました。私自身も、参加したブースのNGOスタッフと個人的に馬が合ったのか将来のことや、国際交流活動についての興味関心をかなりあけっぴろげに意見交換することができました。
もう一度強調しておきたいのは、学部や、ICCのイベントに参加したことがない初心者でもフラッと気軽にお邪魔できるということです。これは初めてのICCイベント参加だった私が断言できます。