株式会社Nanofiber Quantum Technologies(所在:東京都新宿区、代表取締役 廣瀬雅、以下 Nano QT社)が、米国シリコンバレーで活動しているPhoenix Venture Partners、および日本のジャフコグループ株式会社、スパークス・グループ株式会社、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ、そして早稲田大学ベンチャーズ株式会社がそれぞれ運用するファンドから総額850万米国ドル(約12.5億円(9月15日時点レートに基づく))の資金調達を完了しました。
NanoQT社は、「早稲田大学PoC Fundプログラム」採択課題である、「ナノ光ファイバー共振器量子電気力学系による分散型量子コンピュータ」プロジェクト(研究代表者 青木隆朗(あおきたかお) 早大理工学術院教授)から2022年4月に設立され、同年8月26日に早稲田大学ベンチャーズ株式会社が運用するWUV1号投資事業有限責任組合から初めての出資(2.0億円)を受けました。
NanoQT社は、単一のユニットで1万ビット程度、さらに多数のユニットを接続しネットワーク化することで圧倒的な大規模化を可能とする独自技術であるナノファイバー共振器QED(量子電気力学)に基づく量子コンピューターハードウェアの研究をこれまで進めており、量子コンピューターの製造を目的とした日本で唯一のスタートアップとして活動を進めてきました。
設立から創設1年程度で米国進出、更に10億円を超える規模の資金調達を実現したNanoQT社は、これまでの早稲田大学関係スタートアップの中でも最速で資金調達・事業規模の拡大を実現しています。今後の事業の益々の進展を早稲田大学として心より願っています。
田中愛治早稲田大学総長からのコメント
Nanofiber Quantum Technologies(NanoQT)社が今回、850万米国ドルという大変大きな資金調達を実現できたこと、心よりお祝い申し上げます。
NanoQT社は、私の強い決意と覚悟をもって昨年設立させた早稲田大学ベンチャーズ株式会社(WUV)が最初に出資した企業です。昨年8月の出資額は2億円でしたが、わずか1年で米国進出を果たし、米国のベンチャーキャピタルからの投資を含め12億円以上の資金調達を実現するまで評価を高めていることは大変嬉しい驚きです。中心研究者である青木隆朗教授の量子コンピューターに係る高い研究力と、廣瀬雅CEOを中心とした経営チームが高い評価を受けたものと受け止めています。
これから更に研究開発と事業展開を世界規模で進めていくものと理解しており、おそらく世界で最も拡張性の高い量子コンピューターとなることとともに、世界の人々を驚かせ、新たな価値を招来する製品やサービスが近いうちに日の目を見ることを、期待しています。
同時に、私のミッションの一つである、NanoQT社に続くようなスタートアップを早稲田大学から創出させていくことへの思いを新たにしたところであり、学内で関連するマネジメント体制や支援策の強化を進め、このようなニュースを次々と社会にお届けできるよう努めていきたいと思います。
株式会社Nanofiber Quantum Technologies
ナノ光ファイバーに基づく量子技術(量子コンピュータ、量子暗号、量子通信、その他量子科学に関連する技術)、製品、サービスの研究、開発、設計、製造、販売等を行う。
設立:2022年4月27日
所在地:東京都新宿区西早稲田一丁目22番3号
役員:代表取締役CEO 廣瀬 雅
CSO 青木 隆朗
CTO 碁盤 晃久
E-mail:[email protected]