企業活動でも重要性を増すテキストデータ解析
言語学の中でも、大量のテキストデータをコンピュータの助けを借りて解析する計算言語学を専門としています。例として、ある特定のテーマに関するソーシャルメディア上の議論について、単語ごとの出現頻度などを調べることで、議論の中に潜むパターンや深い意味を読み取ることが可能になります。近年こうしたテキストデータの解析は企業活動でも重視され、市場調査や企業ブランド力向上などの目的で活用されています。また、この分野の学びを通して得られる、膨大なデータを適切に検索し分析する能力は、人生におけるいろいろな選択の場面でも助けとなるはずです。
留学先の生活で感じた疑問を起点にテーマを探究
ゼミではドイツの文化をはじめ幅広いテーマを扱っています。ゼミ生の多くはドイツ語圏への留学を終えて私のゼミに入るため、現地で感じた疑問や興味を起点に、例えば環境政策や移民問題など各自のテーマを掘り下げて研究を進めます。歴代のゼミ生の中には、大学でドイツ語を一から学び、卒業後にドイツで職を得て活躍している人もいます。このように、 1年間の留学を含めた国際教養学部での学びの先には、想像を超える可能性が広がっています。幅広い学問分野の教養に基づく多角的な視点を活かし、卒業生には、人と人、文化と文化を橋渡しする役割を担ってほしいと期待しています。
SCHARLOTH, Joachim シャルロート・ヨアヒム
国際教養学部 教授
ハイデルベルグ大学大学院修了。博士(ドイツ学)。チューリッヒ大学で教授資格(Dr. habil.)取得。チューリッヒ大学助教授、獨協大学外国語学部准教授、ドレスデン工科大学教授を経て、2017年から現職。専門はコーパス言語学、第二言語教育。
※掲載情報は2020年度内の取材当時のものです。