概要
台北駐日経済文化代表処からの研究助成を受け、①早稲田大学における台湾研究関連プロジェクトの推進、成果の出版、公表、ならびに②台湾関連講座の設置運営及び研究会等開催等を行う。以下のプロジェクトを中心にワークショップ、シンポジウムを開催し、その研究成果の情報発信を行う。
1.「現代台湾政治と東アジアの民主主義に関する研究プロジェクト」:現代台湾の政治的・社会的動向(重要選挙や政党の動向、 いわゆる「中国ファクター」の影響など)に関する調査・研究を行うとともに、 台湾政治が「移行期正義」や原住民族土地問題などの課題に直面していることなどにも着目して、台湾を含む東アジアの民主主義の今後の方向性と可能性を考察する。
2.「東アジアにおける歴史化ネットワーク構築プロジェクト」:本プロジェクトは、SGU和解学プロジェクトの研究成果として得られた東アジア歴史家ネットワーク構築の経験に基づき、 台湾の視座を含めた東アジア地域の和解・ 平和と安定の推進に資する提言を行っていくことを目標に、研究を推進する。
3.「日台ASEANの教育研究枠組みの創出プロジェクト」:2023年の日ASEAN友好50周年を契機に、日ASEAN間での交流事業を一層活発化することが期待されている。 早稲田大学と東南アジアの大学では既に、AHC(アジア・ヒューマン・コミュニティ)研究所などを中心に、 非伝統的安全保障分野で定期的な交流活動、連携事業が実施されている。また、キャンパスアジアプログラムにおいても、学部学生を対象とするナンヤン工科大学との共同教育プログラムも実践中である。本プロジェクトでは、そうした既存のプロジェクトと連携しながら、特にアジアの非伝統的安全保障の分野で、日ASEANに加えて台湾からの参加を促す取り組みを推進する。
構成メンバー
代表者:早田宰
兼任研究所員:劉傑、山田満、梅森直之、小山淑子
招聘研究員
- 大濱郁子 (琉球大学人文社会学部准教授)
- 神吉直人 (追手門学院大学教授)
- 菅野敦志(共立女子大学国際学部教授)
- 繁田真爾(東北大学大学院国際文化研究科 GSICS フェロー)
- 許仁碩 (北海道大学メディア・コミュニケーション研究院助教)
- 張采瑜(共立女子大学ビジネス学部准教授)
- 陳家豪(台湾・国立中央大学歴史研究所 専任助理教授)
- 春山明哲
- 松本充豊(京都女子大学教授)
- 李鎧揚
設置期間
2023年10月1日~2028年9月30日