Syllabus
シラバス
概要
2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、蓄電池は電動車や再生可能エネルギーの普及を支えるキーデバイスとして、その重要性を増している。本プログラムでは、電池ビジネスの最新動向から、材料、製造、評価・解析、資源、リサイクルに至るまで、蓄電池サプライチェーン全体を体系的に学ぶ。
講義では、企業・行政機関の第一線で活躍する専門家を講師として迎え、実務に基づく最新の知見を提供する。また、各大学教員によるプロジェクト型演習や企業・研究機関等での現場視察を通じて、講義内容を実践的に理解するとともに、自身の専門分野との接点を見出し、新たな課題設定や研究・事業への展開を検討する。
本プログラムを通じて、蓄電池分野の高度な専門知識に加え、経済安全保障、環境影響評価、資源循環などの視点を踏まえ、産業全体を俯瞰しながら戦略を立案・実行できる高度専門人材の育成を目指す。
授業の到達目標
- 蓄電池産業の社会的意義とサプライチェーン全体の構造を理解できる。
- 蓄電池の材料、製造、設計、評価・解析、資源、リサイクルに関する幅広い知識を習得する。
- 蓄電池産業を取り巻く政策、経済安全保障、環境・資源問題との関係性を理解できる。
- 自身の専門分野と蓄電池産業との接点を見出し、新たな研究・事業・共同研究等へ展開できる実践力を身につける。
授業計画
1.オリエンテーション(半日)
プログラム全体の概要、到達目標、評価方法を説明する。参画教員による研究紹介を行い、プロジェクト型演習のテーマ設定および研究室を決定する。
2.電池産業概論に関する産官学連携講座(事前学習半日、対面講義1日)
- 政府関係者による基調講演・電池ビジネス概論
蓄電池産業戦略、国内外の政策動向、産業構造、電池ビジネスの最新動向について学ぶ。 - V電池ものづくりを支えるデジタル技術
電池開発・製造におけるDX、シミュレーション技術、生産技術について学ぶ。実務担当者とのディスカッションを通じて実践的理解を深める。 - 高品質・高安全な電池の設計・製造技術
セル構造、システム設計、安全設計、生産技術について学び、高品質・高安全な電池を実現する技術を理解する。 - 電池設計と評価・解析
電池材料設計、セル設計、評価・解析技術、寿命予測および劣化解析について学ぶ。 - 電池材料
正極材料、負極材料、電解液等の主要材料について、製品開発や製造技術を含めて学ぶ。 - 日本の電池産業の将来・総括
電池産業を牽引する企業による将来展望を学ぶとともに、本プログラム全体を総括し、自身の専門分野との関わりや今後の展望について議論する。
3.プロジェクト型演習(事前準備1日/回、対面指導1時間/回、全6回程度)
以下のいずれかの演習を選び,各研究室において、担当教員の指導のもと、受講者の専門性や所属企業の課題を踏まえた蓄電池に関連する調査・演習を実施する。講義内容を発展させ、共同研究、大学院進学、新規事業等につながる課題設定および解決策の検討を行う。
- 蓄電デバイス演習(大久保 將史教授)
- 応用電気化学演習(門間 聰之教授)
- 機能表面化学演習(國本 雅宏准教授)
- 機能性高分子材料演習(小柳津 研一教授)
- 資源地球科学演習(野崎 達生教授)
- 環境・物理化学プロセス演習(大内 隆成准教授)
- 環境資源処理工学演習(所 千晴教授)
- 資源循環工学演習(犬束 学准教授)
- 素材プロセス工学演習(山口 勉功教授)
- 環境配慮エネルギー・循環システム演習(小野田 弘士教授)
- 材料プロセス工学演習(野田 優教授)
- 電力・エネルギーネットワーク演習(喜久里 浩之教授)
- 熱エネルギー反応工学演習(草鹿 仁教授)
- 電動車両システム演習(紙屋 雄史教授)
- ライフサイクル環境評価学演習(伊坪 徳宏教授)
- ライフサイクルエンジニアリング演習(福重 真一教授)
4.現場視察(1日)
蓄電池製造企業、材料メーカー、リサイクル施設、研究機関等を訪問し、最新の製造技術、研究開発、資源循環の実態を学ぶ。
5.成果発表会(1日)
プロジェクト型演習の成果を発表し、教員・企業関係者との討議を通じて成果を共有するとともに、今後の研究・事業展開について検討する。
備考
- 本講座は、ルーブリック評価に基づき個人のスキルを可視化し、デジタルバッジを授与する。
- 対面講義・指導を基本とするが、本務との両立を支援するため、希望によりオンライン(ハイブリッド)も可能とする。