数物系科学拠点では、国際活動の一環として、令和 4 年(2022年)12月5日(月)から12月9日(金)まで流体力学の数学解析に関連する国際ワークショップを、3年ぶりに対面で西早稲田キャンパスにて開催しました。今回は国外から10名の講演者をお招きし、世界最先端の流体力学の数学解析の手法に関する講演が行われました。特に、数物系科学コースの学生にも理解できるようなわかりやすい講演が行われたのが印象的でした。
- Prof. Priyanjana M. N. Dharmawardane
- Prof. Giovanni P. Galdi
- Prof. Matthias Hieber
- Prof. Gieri Simonett
- Dr. Thomas Eiter
- Prof. Matthias Köhne
- Prof. Jürgen Saal
- Prof. Xin Zhang
- Prof. Paolo Maremonti
- Prof. Reinhard Racke
- Prof. Vladimir Georgiev
3年ぶりの対面開催となりましたが、予定していたディスカッションの時間が足りなくなるなど、研究者や学生による活発な議論は健在でした。なお、開催2日目にあたる12月6日には、数物系科学コース生3名による研究発表が行われました。
- Junpei INOUE (Dept. of Pure and Applied Mathematics)
- Tadashi UDAGWA (Dept. of Pure and Applied Mathematics)
- Taiki TAKEUCHI (Dept. of Pure and Applied Mathematics)
本年度は新しい試みとして、一部の講演についてはオンライン会議システム Zoom を用いたハイブリッド方式で開催しました。特に、前数物系科学拠点長の柴田良弘教授の講演は、Birkhäuser Distinguished Lecture 2022 との共催によって実施されました。この Birkhäuser Distinguished Lecture は、科学的交流の促進及び維持を目的にBirkhäuser社がウェビナー形式で開催するもので、講演者は流体数学に関する国際学術誌 Journal of Mathematical Fluid Mechanics の編集委員会により選出されます。また、ハイブリッド形式の強みを活かし、来日が難しい先生も講演者としてお招きし、世界最先端の流体力学の数学解析の手法に関する講演を行なっていただきました。
- Prof. Yoshihiro Shibata
新型コロナウィルスの感染拡大の影響で研究集会やワークショップが相次いで中止またはオンライン開催となっていましたが、本ワークショップではアフターコロナを見据え、対面だけでなくハイブリッド形式も取り入れたワークショップを開催しました。また、渡航が難しく、講演機会に恵まれない数物系科学コース生に講演の機会を設けました。いずれのコース生も講演中または講演後に海外の方と積極的に議論・交流しているようでした。このように、数物系科学拠点は、今後も今回のような国際ワークショップを通じて国際展開を図り、学生と世界最先端の研究を行っている研究者と交流する機会を増やしていきます。