物理学及応用物理学専攻 喜多航佑さんは数物系科学コース進入後、ピサ大学(イタリア)とのコチュテルプログラム(博士論文共同研究指導プログラム)を早稲田大学JA教員V. Georgiev先生の指導で、学位を取得することになり、2020年9月~2021年9月 本拠点の援助でピサ大学(イタリア)に長期留学を予定していましたが、新型コロナウィルスの影響で実際には渡航することができませんでした。しかし、Georgiev先生にはZoomを通じたオンライン指導をいただき、2022年2月ピサ大学の学位記を授与されました。数物系科学コースは第3期生として修了し、来年度からは物理学科の講師(任期付)として着任されます。

2022年3月 数物系科学コース修了 喜多航佑(
物理学及応用物理学専攻)さん
喜多航佑さんのコメント
現象を数理モデルとして捉える際にはその方程式の形だけではなく、境界条件を如何に適切に課すかということが重要になってきます。私の研究対象は、物理学的に自然に現れる非線形境界条件を伴う放物型方程式の解の定性的理論です。線形の場合によく知られていることでも、非線形の場合はまだまだ解明されていないことが多々あります。私の博士課程での研究ではその未開拓な部分を少しでも切り拓けたと思います。コチュテルプログラムを通してピサ大学のジョルジエフ先生には私の研究に関して多くのご助言を頂きました。実際にピサに渡航出来なかったのは心残りではありますが、Zoomを用いたオンライン指導において非常に多くの事を吸収することが出来、コチュテルプログラムでの経験は非常に有意義なものであったと確信しております。この場をお借りしてジョルジエフ先生、また関係者の先生方・事務の皆様、特に柴田良弘先生、小澤徹先生、久藤衡介先生に御礼申し上げます。

久藤衡介教授 喜多航佑さん 柴田良弘教授