Mathematics and Physics Unit “Multiscale Analysis, Modelling and Simulation”, Top Global University Project早稲田大学 数物系科学拠点

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開催報告「流体数学特別講義 “Lecture on Mathematical Fluid Dynamics” 2023年度後期」

数物系科学拠点では Reinhard Josef Farwig 教授(ダルムシュタット工科大学・ドイツ)をお招きし、2024年1月17日・19日・25日・30日に集中講義「流体数学特別講義」(2023年度後期)を開催しました (100分×8回)。Farwig教授は長年にわたりNavier—Stokes方程式の数学的研究を世界的に牽引してきた数学者の一人です。また、本学理工学術院の小薗英雄教授とは23本もの共著論文(出版済)を発表しています。

本講義では、非有界領域における非圧縮性粘性流体の移動境界問題について、Farwig先生が津田和幸先生 (九州産業大学) との共同研究によって得た最近の研究成果を詳細に解説していただきました。移動境界問題では流体の流れに沿って境界の形状も変化するため、考える方程式を固定領域上の問題に置き換えることを初めに考えます。
その際、非圧縮性流体に対する数学的研究において極めて重要な役割を演じるHelmholtz射影やStokes作用素、さらには非線形項に現れる勾配作用素までもが時間依存する作用素に置き換わるという困難が生じます。本講義における問題設定に対応する時間に依存したHelmholtz射影やStokes作用素の数学的な性質や付随する発展作用素の減衰評価の導出には、関数解析学の手法が威力を発揮しました。また、講義内容の応用として、小さな外力を与えたときの時間周期解の一意存在の証明も解説されました。
参加した数物系科学コース生・大学院生にとっては、最先端のテクニックを学べる非常に良い機会になりました。

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