【開催報告】柳田國男生誕150周年記念イベント「柳田国男と小泉八雲―戦時下の「固有信仰」をめぐってー」

柳田国男生誕１５０年を迎える今年、「トランスナショナルと日本文化」という本部門のテーマにふさわしい講師として、先端的な視野から大塚英志氏（国立国際日本文化研究センター名誉教授）を招聘して、「柳田国男と小泉八雲―戦時下の「固有信仰」をめぐってー」のタイトルで講演を開催した。

来朝者は３０名ほどで、とりわけ学生を初めとする学生が目立った。講演内容は周到な準備に基づく非常に濃いものであり、今後の柳田学の行方を考える上で貴重な講演といえた。今年３月に行われたシンポジウムが総合的かつ柳田国男の業績を評価する内容だったのに対し、今回の講演は、「先祖の話」を中心に、戦時下の柳田の言説にある高揚感と突出した部分に光を当て、柳田の「勇み足」を的確に抽出したもので、これからの柳田研究に資するものであった。

開催概要

日時：2025年11月22日（土）14:00～16:00
場所：早稲田大学戸山キャンパス36号館682教室
主催：柳田国男生誕一五〇年記念シンポジウム」実行委員会
共催：早稲田大学総合人文科学研究センター「トランスナショナル社会と日本文化」部門