早稲田大学総合人文科学研究センターでは、キャリア初期研究者支援の一環として 2018 年度より英語論文ライティング講座を実施している。今回(2023年度第 3 回)は昨年度に引き続き、英語による学術書籍出版や論文掲載の業績をお持ちの研究者をパネリストとしてお招きし、カジュアルな雰囲気の中で経験談をお話しいただいた。本講座は対面と Zoom を利用したオンラインのハイフレックス形式で開催され、文学研究科に在籍する大学院生を中心に対面9名、オンライン8名の計17名が参加した。全体の司会・進行は文学学術院教授であるライアン・スティーブン先生が務めた。
まずスティーブン先生が、お招きした3名のパネリストを紹介したうえで、各パネリストが自己紹介を行いつつ、英語で論文を執筆する利点や、その具体的な方法などを述べた。後半は、少人数でディスカッションを行う場が設けられ、様々な議論が行われた。学術誌を選ぶ際の選定基準、共同執筆を行う際に気を付けるべきこと、論文が通らなかった場合の気持ちの立て直し方、また近年発達してきたAIや翻訳ツールとの向き合い方など、その内容は多岐に渡った。このディスカッションは、受講者同士で問題を共有して意見を出し合う場となっただけでなく、受講者がお招きした先生方に直接質問をする機会ともなり、立場を超えた活発な交流が見られた。
本講座の最後には、スティーブン先生から「学術誌を出版する側は、若い研究者がその成果を自誌で発表することを大いに歓迎しており、恐れずに積極的にチャレンジしてほしい」との激励の言葉が受講者に送られ、大変充実した時間となった。
以上
(記録:入倉友紀)
開催詳細
- 日時:2024年3月7日(木)15:05-16:45(100分)
- 形式:対面(早稲田大学戸山キャンパス33号館6階第11会議室)・オンライン(Zoom)併用
- パネリスト:
- 高橋千佳(愛媛大学法文学部准教授)
- 山﨑泉(学習院大学国際社会科学部准教授)
- 八島智子(関西大学名誉教授)
- 司会・進行:ライアン・スティーブン先生(文学学術院教授)
- 使用言語:英語
- 参加者:対面9名、オンライン8名