「COVID-19」研究会の2023年度第5回研究会では、阿比留久美先生が話題提供を担当された。参加者は10名である。阿比留先生のテーマは「COVID-19下におけるスコットランドのユースワーク」だった。以下は、同先生による当日のまとめである。
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ユースワークとは、子ども・若者の育ちを地域コミュニティで支える活動で、青少年施設から就労支援施設まで幅広い分野で実施されている。今回は、コミュニティベースドユースワークを掲げて実践をおこなっているスコットランドにおいてCOVID-19下でどのようなことがなされてきたかを報告した。 COVID-19を受けて、スコットランドでは、①インターネットを活用した活動、②屋外での活動、③若者がいるところまでユースワークを届ける活動といったように、屋内施設に人が集まることができないという状況に対応するかたちで実践が展開された。どの方法も、COVID-19特有の文脈の中で必要になった方法であるが、その一方で、それらの実践が展開可能であったのは、それ以前の実践の蓄積や準備があったからこそのことでもあった。 報告に対しては、COVID-19下でのオンラインを用いた少数言語の学習において起こったこととの対比についての指摘、イギリスの文脈との違いなどの質疑がなされた。(阿比留久美記)
開催詳細
- 日時:2023年12月22日(金)19:00-21:00
- 開催方式:オンライン(Zoom Meeting)、公開(参加者10名)
- 発表者:阿比留久美(早稲⽥⼤学文学学術院教授)