6月15日、国立劇場にて芸術鑑賞教室が行われ、今年度は全学年で歌舞伎を鑑賞しました。
はじめに「歌舞伎のみかた」を歌舞伎役者の中村隼人さんに解説していただき、歌舞伎の舞台のつくりや歌舞伎で使われる音など歌舞伎の基本を学びました。またその後には、SNSに写真をアップすることで歌舞伎を若い世代に広めて欲しいという中村隼人さんの思いから、舞台や中村さんを自由に写真撮影できる時間も設けられました。
歌舞伎の基本学習に続いて、歌舞伎十八番の中の「毛抜」を鑑賞しました。「毛抜」は、小野小町の子孫である小野春道の娘、錦の前の不思議な病の原因と、悪人たちの悪巧みを主人公の粂寺弾正が見破るという推理劇風の作品です。
私はこの作品を観て、歌舞伎は音楽・演劇・物語などが組み合わさった総合芸術であることを生で実感し、音楽や物語、そして繊細な動きなどが要素として入っているという点で、今や世界で高い評価を受ける日本のアニメも歌舞伎の影響を受けているのではないかと思いました。
さらに、写真撮影が行われた際の「このままだと将来、歌舞伎はなくなってしまう」という中村隼人さんの言葉には衝撃を受け、江戸時代から続く歌舞伎でさえも、娯楽が多様化している現在では存亡の危機に晒されているのだと感じました。私はこれからどうしたら歌舞伎をはじめとした日本の伝統文化を次の世代に継承していけるか、世界に広められるか考え、実行へ移していきたいと思いました。
(3年) 横山