「お互い刺激になる存在となりたい」

重信(右) 千葉県出身。早稲田実業高校卒業。中学1年生のとき、早実の甲子園優勝に感動して同校に進学した。六大学リーグ戦通算83試合出場で打率.333、2本塁打、22打点、39盗塁。4年秋には首位打者を獲得した。
茂木(左) 東京都出身。桐蔭学園高校卒業。早慶戦に憧れて早稲田大学に入学した。同通算79試合出場で打率.307、10本塁打、58打点。4年春には首位打者と打点王に輝いた。
教育学部 4年
重信 慎之介(しげのぶ・しんのすけ)
文化構想学部 4年
茂木 栄五郎(もぎ・えいごろう)
六大学リーグの現役最多盗塁数を誇った重信選手(外野手)はドラフト2位で読売ジャイアンツへ、鋭いスイングで長打も持ち味の茂木選手(内野手) は同3位で東北楽天ゴールデンイーグルスへの入団が決まった。
「祖父が早稲田大学卒業で、幼いころから早稲田に愛着があった」という重信選手。野球部の高橋広監督からは「ジャイアンツで『青い稲妻』と呼ばれ、盗塁王となった先輩の松本匡史さん(1977年教育学部卒)を超えられる」と期待されている。
一方、打席で「さあ、来い!」と叫ぶ姿が愛されている茂木選手の卒論テーマは、障がい者スポーツだという。障がいがあることで周囲から手加減されることに悩む少年に関する新聞記事を読んだことがきっかけとなり、興味を持った。「一軍で活躍して名を知られることで、障がい者支援活動にも貢献できるようになりたい」と語る。
1年次からキャッチボール相手となっていた仲の良い二人。4年次はリーグ戦の春・秋連覇を達成し、春の大学日本一を決める全日本大学野球選手権でも優勝した。「プロでもお互い刺激になる存在となって切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と口をそろえ、活躍を誓った。
(第634回)