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「使用言語は英語、スタッフは留学生」な学食プロジェクトで総長賞受賞!

「受験で英語をたくさん勉強したのに、普段の学生生活で使わないなんてもったいない!」

政治経済学部 4年 村島 みのり(むらしま・みのり)
文化構想学部 2020年3月卒業 加藤 真(かとう・しん)

(左から)村島さん、加藤さん

2020年度に開催された第8回Waseda Vision 150 Student Competitionで、見事金賞(総長賞)を受賞した「TEAM LIGHT BULB」の村島みのりさんと加藤真さん。英語サークル仲間でもある彼らが、学内に作りたいと企画したのは、日本で働きたい留学生と英語を使いたい日本人学生がWin-Winの関係を構築できる「グローバルカフェ」。「英語が好きな学生にも、そうでない学生にも、異文化交流の機会を提供したい」「日本語能力や、留学期間などの問題から、アルバイトをしたくてもできない留学生に、働く場を提供したい」という熱い思いを、考案した二人に聞きました。

――第8回Waseda Vision 150 Student Competition への応募のきっかけを教えてください。

加藤さんと村島さんが所属するサークル「Paddy Fielders’ Tea Party」のコロナ禍以前の活動風景。留学生とペアを組んで、10分×3セットの会話やディベートで英語スキルを磨いたという

加藤 もともと Student Competition の存在は知っていましたが、僕なんかが出場できるようなものではないと思っていました。でも大学生活最後の1年だし、勇気を出してやってみるか、と一念発起し、所属している「Paddy Fielders’ Tea Party(実用英語)」(公認サークル)の幹事長でもある村島さんに声を掛けたのがきっかけです。実は僕、今でこそ海外の大学院で勉強していますが、大学入学当初は英語に全く興味のない学生でした。転機は大学2年のアメリカ旅行。受験であれだけ英語の勉強をしたというのに、コーヒー1杯のオーダーすらままならず…。その悔しさから、英語が使えるようになりたいと強く思うようになり、今に至ります。英語への意識が高い学生だけでなく、以前の僕のような学生も、国内にいながらにして、そんな気付きの機会を得ることができたらいいのに、という思いも応募の後押しとなりました。

村島 中学生のころから、英語で世界中の人と話したいという思いが強くありました。そんな私にとって、ICC(異文化交流センター)もチュートリアルイングリッシュの授業もあって、たくさんの留学生と交流できる早稲田大学は最高の環境です。でも一方で、周囲を見回すと、海外や国際交流に興味がない人もたくさんいて、ICCの存在すら知らない人も多い。このような学生の二極化を改善するために、英語に興味のない人も、自然と国際交流の入り口に引き込まれるような場所があったらいいのにと常々考えていました。また、大好きな早稲田大学に何か残せたらいいな、との思いもありました。

写真左:受験時の村島さんの机。国際交流に関心がある村島さんにとって、早稲田大学のパンフレットにある「世界に貢献する人材となるために…」のフレーズは受験勉強のモチベーションに。早稲田で学べる喜びを表した一枚
写真右:村島さんが英語のスキルアップと国際交流のために活用しているICCのイベントで。2列目中央が村島さん。ICCやサークルで知り合った留学生たちの声が「グローバルカフェ」の大きなヒントになったそう

――そんな二人が企画したのが「グローバルカフェ」ですね。英語に触れたいならICCがありますし、食事やお茶をする場所も学内にはたくさんありますが、他にはないこのカフェの売りは何ですか?

加藤 留学生をカフェスタッフとして雇用し、カフェ内での使用言語は英語で、日本語は表記すらありません。客である学生は、授業の合間にランチをしたりお茶をしたりという「普段の学生生活」の中で、自然に異文化や英語に触れることができるといった点が、従来の学食やICCとの違いでしょうか。最終的な狙いは、学内全体のグローバル化を底上げすることです。

村島 日本語教育学の授業で、外国人が日本で働くためにどれだけ日本語の能力が必要か、そのハードルがどれほど高いかを学び、就業機会が少ない留学生に働く場を提供できたらと考えました。「グローバルカフェ」では、単なるお金稼ぎのためでなく、例えば、ハラルフードやビーガンメニュー、郷土料理など、自分のバックグラウンドを生かしたメニュー開発に関わりながら、主体的に働くことができます。英語を話したい、英語だけの環境を体験したい学生と、日本語が得意でなくても仕事をしたい留学生の両者が Win-Win の関係を築ける点が、このカフェの最大のポイントです。

――企画を進める上で苦労したこと、また、新型コロナウイルス感染症拡大によって、2020年3月に開催予定だった決勝大会が1年延期となり、その間に世の中が大きく変わりましたが、その点で大変だったことはありましたか?

加藤 新型コロナウイルス感染症拡大によって、決勝大会が直前に延期になったことは想定外でした。そのあと、コロナで海外留学が難しくなり、多くの留学生が自国に帰ってしまった。1年の間に世界は大きく変わり、「グローバルカフェ」はすぐには実現できない企画となってしまいました。でも、長いスパンでみると、いつか必ず状況は改善すると信じて、視点を明るい未来に向けていこうと話し合い、提案内容は変えませんでした。この1年があったからこそ、結果として企画内容をより深めることができ、延期になったことも前向きに捉えています。

 村島 予選の途中で、審査員の方から「異文化交流が目的なら留学やICCの活用でいいのでは」というフィードバックをいただき、私たちが企画するカフェの位置付けやターゲットの設定など、コンセプトをいっそう明確化することが最初の山場でした。次は、実現可能であることを証明するためのデータ収集。これはもう、自分たちの足を使うしかなく、早大生にアンケートをとり、学食を運営する生協にヒアリングを重ねました。三つ目の山場は、 そうやって集めたデータをいかに効果的にプレゼンするか。延期になったことで準備期間が増えたものの、加藤さんは学部を卒業してアメリカの大学院へ進学し、私は就活が始まったので、時間をつくるのが大変で…。そんな中、オンラインでミーティングしながら、何度も原稿を書き直してせりふを熟考し、今までの経験や知識を総動員して形にしました。

プレゼンで使用した資料の一部。「グローバルカフェ」を提案するにあたり注力したのが、日本人学生と留学生それぞれの観点からのデータ収集。Googleフォームを利用して日本人学生53名、留学生38名、計91人にオンラインでアンケート調査をした。このデータからも、普段英語を使用する機会が少ないことと、留学生の就業のハードルの高さがよく分かる

――過去のStudent Competition受賞企画は、実現したものが多くあります。「グローバルカフェ」実現に向けて何か始動していることはありますか?

加藤 えっと、今のところ大学から連絡は来ていません(笑)。 現在稼働が少なくなっている大隈ガーデンホールをカフェの場所として提案した際、総長から「ちょうどさまざまな活用方法を模索していた場所だから、提案をしてくれてありがたい」という内容のお言葉をいただき、僕からは「ぜひ責任をもって実現に向けて頑張りたい」とお伝えしました。また、大学の役職者の方からは「これまで大学でもグローバル化にずっと取り組んでいるが、なかなかうまくいってない」という声や、「海外に行ったときにコーヒーを注文しようとしても、簡単な一言が伝わらないことがあった。海外に行かないとできない経験が、日本でできるのはいいね」というコメントをいただきました。そういった声が後押しとなって、近い将来「グローバルカフェ」が実現すると信じています。話が少しそれますが、早稲田は学生数が多いため、ほとんどの学生は普段総長と関わる機会がありませんが、こんな風にStudent Competitionは、総長や大学の役職者の方が直接学生の声に耳を傾け、フィードバッグをくださる大変貴重な場です。何か大学に提案したいことがある学生には、出場を強くお勧めします。

「グローバルカフェ」の様子を、審査員に分かりやすく伝えるため、イメージ図の作成にも力を入れた
写真左:早稲田キャンパス大隈ガーデンホールが、開放感あふれる癒やしのカフェに変身
写真右:英語のメニューには、手ごろな値段の多国籍メニューが並ぶ

――将来の目標や夢について教えてください

村島  中学2年でニュージーランドにホームステイをした時、海外ってすごい! と感動して、もっともっと世界を知りたくなりました。高校の時は、ロシアの高校生のホームステイの受け入れ先家庭となり、お互いつたない英語ながら意思の疎通を図ったことで、英語というツールがあれば世界中の人とつながれることに感激し、もっと英語がうまくなりたいと思いました。20代になった今も変わらず、その思いは私の原動力となっていて、月並みな言い方かもしれませんが、「グローバルな人材」になって社会で活躍するのが目標です。

加藤  現在、カリフォルニア州立工科大学院で都市計画について学んでいます。日本のどこかに、人々が心から安らげる街をつくるのが将来の夢です。もちろん、その街中にも「グローバルカフェ」をつくる予定です。国際交流が盛んな場所にしたいですね。

写真左:村島さんが国際交流に開眼するきっかけとなった、ニュージーランドのホストファミリーと
写真右:現在留学中の大学院のオンライン授業風景(写真上段右が加藤さん)。環境問題についてディスカッション中。今は日本から受講しているが、今夏待望の渡米予定

第786回

【プロフィール】

村島 みのり(写真左):福岡県出身。西南学院高等学校卒業。「Paddy Fielders’ Tea Party(実用英語)」前幹事長。「ワンダーサイクリング同好会」(いずれも公認サークル)にも所属し、北海道や東京-大阪間を走破したアクティブ派。高校時代には器械体操でインターハイ、国体出場経験を持つ。高校1年生の時に参加したキャンパスツアー中に、中央図書館で出合った平山郁夫氏の絵画「熊野路・古道」に感銘を受け、早稲田愛に目覚める。現在、グローバルに働けることを軸に就活中。

加藤 真(写真右):神奈川県出身。県立横浜南陵高等学校卒業。文化構想学部2020年3月卒業。在学中は都市社会史を専攻し、都市の歴史、建築史、まちづくり、観光学などについて学んだ。趣味の旅行では、これまで世界17カ国、国内45都道府県を訪れた。 現在は米国・カリフォルニア州立工科大学大学院ポモナ校・環境デザイン学科在学中。サークル仲間で何かひらめくとよく口にする「Light bulb moment !!(=ひらめきの時間)」がチーム名の由来。

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