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あなたは知ってる? 就活での一般雇用と障がい者雇用の違い

 

就職活動中の4年生を対象に採用面接などの選考が解禁し、また3年生を対象としたインターンシップが始まる中、6月2日(土)、早稲田キャンパス6号館のC Spaceで、「障がい者の就労やキャリア形成に興味のある学生を対象としたキャリアセミナー」が、キャリアセンター障がい学生支援室共催により実施されました。障がい学生支援室より、障がい学生が知っておきたい一般雇用と障がい者雇用の違いやキャリアセンターの活用について、また東京新卒応援ハローワークの方による支援状況や求人状況について、資料を基に説明がありました。

障がい学生の就職の概要は?

障がい学生が就職活動をする上で知っておきたいのが、一般雇用と障がい者雇用の違いです。雇用条件や職場での配慮が異なるので、自身の特性や就業上の希望を考慮して、早めにキャリアパスを考えていくことが大切です。

出典:独立行政法人日本学生支援機構 平成29年度障害学生支援実務者養成研修会 資料「障害学生の就職支援」

障がい者求人の特徴

障がい学生支援室の説明

障がい者雇用を希望する場合、「障害者手帳」を所持していることが前提となり、応募する段階で障がいについて開示することが必要となります。障がいを開示しない場合、就労するにあたって、残業などで体力的にきつかったり、通院したくても言い出せないといったこともあります。仕事内容の魅力やを優先するのか、一方で自分が職務上求められる働き方や成果を全うできるのかどうか、その両方を考えて選択していくことが必要です。

一般的には、職務や就業規則に大きく抵触する配慮が必要な場合は、障がい者雇用の方が働きやすい傾向です。

障害者手帳の種類

障害者手帳には、「身体障害者手帳」「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳(知的障がい者が対象)」の3つがあります。
平成23年度より、発達障がいについても精神障害者保健福祉手帳を申請することが可能となりました。

障害者雇用率制度とは?

出典:厚生労働省 「障害者雇用対策について」

障害者雇用促進法により、民間企業、国、地方公共団体は、 常時雇用している労働者数の一定の割合(法定雇用率)に相当する人数以上の身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者を雇用することが義務付けられています。民間企業の場合、平成29年度までは2.0%が義務付けられており、これに対して実際の障がい者雇用率平均は1.97%と、ほぼ達成しています。これは6年間連続で増加しており、平成29年度は過去最高の数値となりました。さらに、今年の4月から目標値が2.2%に引き上げられ、3年後には2.3%となります。理由の一つとして、平成30年4月から精神障害者保健福祉手帳の所持者も算定基礎の対象に入ったことが挙げられます。

一方、法定雇用率を達成している企業の数は、全体の50%にとどまっています。これは、大企業と中小企業間で達成率に差があるためです。中小企業は障がい者雇用のノウハウが不足しているなど、現状では大企業と中小企業間に格差が生じています。

キャリアセンターを活用して、障がい者求人を探そう

キャリアセンターでは、障がい者求人情報の提供と個別の対応で就職活動の支援をしています。

障がい者求人は、My Wasedaから「キャリアコンパス」に入ると、希望の条件を入れて検索ができるようになっています。採用実績・予定の項目の「障がい者採用」にチェックを入れて検索すると、障がい者を積極的に採用する企業が一覧になって出てきますので、その中から気になる企業を研究したり、インターンシップの実施状況について情報を入手することもできます。

また、センター内には障がい者向けの求人情報ファイルがあり、開館時はいつでも閲覧できます。さらに、障がい学生専門の担当者による個別相談も実施していますので、求人の探し方や障がい者求人のメリットやデメリット、支援機関についての情報提供、面接練習やエントリーシートのチェックなど、気軽に相談してみましょう。

障がいや配慮希望の申し出について

障がい学生の就職について説明する障がい学生支援室の黒田職員

【応募の段階から、筆記試験や面接などで配慮を希望する場合】
事前に余裕をもって企業などへ直接相談してください。

【採用後の配慮を希望する場合】
応募書類の備考欄や本人希望の欄に、障がいの状況、手帳所持の有無、希望する措置を記載してください。適当な欄がなければ、別途書類を作成して応募書類と同封して送付してもかまいません。

【伝え方のポイントは?】
・障がいについて、内定をもらった後に初めて伝えるということは避けるようにしましょう。企業側の対応が難しく、結果として採用に至らないという可能性もあります。

・障がいの状況や希望する配慮などは、具体的に伝えましょう。

・配慮を求める際は、採用側が可能な配慮か、困難な配慮か、少し立ち止まって考えてみることも必要です。できないことだけではなく、自分ができることも伝えてください。できないことでも、こうすればできるといった代替案を示すと良いでしょう。

参考文献:1:独立行政法人日本学生支援機構 平成29年度障害学生支援実務者養成研修会 資料 「障害学生の就職支援」 特定非営利活動法人 クロスジョブ神戸 松原 崇 2:明星大学発達支援研究センター紀要 MISSION March/2017 No.2
「大学における発達障害学生の就労支援に関する課題と今後の展開」 小笠原哲史・村山光子

就職活動から就職後のケアまで 新卒応援ハローワークのイベントや相談窓口を利用しよう

ハローワーク新宿 東京新卒応援ハローワーク
統括職業指導官 岩崎和俊さん

東京新卒応援ハローワーク 統括職業指導官 岩崎和俊さん(右)と手話通訳者

新卒応援ハローワークは、障害者手帳を持っている大学、大学院、短大、高専、専修学校を卒業予定の方、および卒業後おおむね3年以内の方、また発達障がい、難治性疾患、コミュニケーションが苦手な方などを支援する専門機関です(障害者手帳の有無は問いません)。

相談体制:学卒ジョブサポーター2名、就職コーディーネーター1名、就職支援ナビゲーター1名(主に発達障がいを担当)、計4名体制

相談時間:年末年始・祝日を除く、月~金曜 10~18時

相談・支援内容は?

  • 求職申込みから、相談、求人紹介、就職、定着まで一貫した担当者制支援を実施していますので、個々の状況に合わせて相談することができます。
  • 障がいや個別の事情に配慮して、相談は1回あたり1~2時間かけてじっくり実施。窓口の他に個別室も完備しています。
  • 就職面接会を実施したり、希望の求人が見つかった場合は応募書類の添削、面接対策のアドバイスなどを実施しています。
  • 必要に応じて採用面接への同行や、企業への配慮事項などの説明を行います。
  • 就職後の職場定着のため、会社訪問をしたり、最寄りのハローワークへ支援の引継ぎを行っています。

※平成29年度の窓口相談件数は1957件(平成28年度は1844件)でした。

※平成29年4~10月末までの障がい学生などの登録状況は262人で、その内、対人関係に課題、あるいはコミュニケーションが苦手な方は約161人で全体の約60%でした。また、発達障がいの方は109人で、全体の半数を占めています。

障がい種別に見る新規求職者数(東京)

出典:東京新卒応援ハローワーク キャリアセミナー当日資料

発達障がい者を含む精神障がい者の求職数は、年度ごとに増加しています。平成24年度は全体の36%であったのに対して、平成29年度は全体の約50%を占めました。また、平成26年度以降、精神障がいの求職者数は身体障がい者数を上回っています。

求人情報・就職面接会

平成29年7月に開催された合同就職面接会の様子(提供:ハローワーク新宿)

新卒応援ハローワークでは、合同企業説明会や就職面接会など、さまざまなイベントを実施しています。平成29年7月に開催された「合同就職面接会」の参加者は271人、参加企業は98社、171件の求人票が掲載されました。参加者からは「企業の採用担当者から直接話を聞くことができて有意義だった」という声が多数ありました。

平成30年度もたくさんのイベントを実施予定です。最新の情報は東京ハローワークのWebサイトよりご確認ください。

障がい学生のためのキャリアセミナー 先輩に聞く就職活動と仕事の現場

撮影=小野奈那子

【次回特集予告】7月2日(月)公開「夏休み旅行特集」

 

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