Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

世界大学ランキング19位・国内1位 (分野別) 早稲田大学「健康スポーツ科学拠点」が放つ異彩

スポーツ科学学術院 矢内 利政(やない・としまさ)教授。中京大学体育学部体育学科卒業後、米国アイオワ大学にて1996 年に博士号取得。1997 年からニュージーランド国立オタゴ大学専任講師、2004年に中京大学生命システム工学部教授。2008 年より早稲田大学スポーツ科学学術院教授。研究テーマは、パフォーマンス向上を目的とした各種スポーツ動作解析から外傷・障害メカニズム解明や予防を目的とした水泳、投動作の分析など

研究分野別の世界大学ランキング2017(※)において、早稲田大学が国内1位・世界19位と非常に高い評価を得た「Sports-related Subjects」。文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」の支援を得て推進している「Waseda Ocean構想」では、「健康スポーツ科学拠点」という研究拠点を設けており、Sports-related Subjectsでの高評価は同拠点の研究力・教育力が高く評価された結果だと考えられます。拠点長である矢内利政スポーツ科学学術院教授に聞きました。

――「健康スポーツ科学拠点」は世界19位という高い評価を得た「Sports-related Subjects」と深く関わっています。どのような研究拠点なのでしょうか?

早稲田大学は「Waseda Ocean構想」を掲げ、国際的に評価されている七つの研究分野をモデル拠点として先行的な集中投資を行っています。これは研究者や学生が世界中で自由に活動し、優れた研究や教育を進めていくのが目的で、健康スポーツ科学拠点はその一つに位置付けられています。世界トップレベルの研究者がいる海外の大学と協力することを通じて、本学の高い研究の質をさらに向上させられます。

研究者は国際交流を深めることができ、学生は早稲田大学の教員だけでなく、海外の研究者からも指導を受けられ、日本と異なる視点や教育手法に触れる機会を得られます。その結果として、早稲田大学の研究・教育の質が向上し、国際的な評価が上がっていくことも期待できるでしょう。

――国際的な研究交流を広げるアピールポイントは何でしょうか?

野球の変化球やバットが球に当る角度、水泳選手のフォームなどを科学的知見に基づいて研究している矢内教授(左)

早稲田大学の健康スポーツ科学拠点は非常に幅広い分野を持っています。生理学、外傷・障害や病気に関係した医療関係の研究、健康づくりに関する研究があり、競技スポーツの実践やそれを支えるコーチング学もある。さらにはスポーツビジネス論の他、スポーツ史、人類学、そして海外で関心の高い武道に関する哲学や方法論をも網羅しています。

こうした研究分野は別々の大学・学部で行われることの多い世界の大学の中で、健康スポーツ科学の全領域を学べる早稲田大学は珍しい存在といえます。興味や関心に合わせた選択肢が幅広くあるということは、学生にとって大きなメリットだと考えています。

――健康スポーツ科学拠点の具体的なプログラム内容を教えてください。

2017年3月に行われた「アジア各国のスポーツマネジメント事情」国際共同ワークショップの様子

博士課程の学生3名を毎年3~4カ月間、海外の大学へ派遣しています。派遣学生は相手校で共同研究をしたり、研究指導を受けたりします。さらに海外の大学からは毎年4名の研究者を招き、専門分野の授業を1~2カ月間、英語で行っていただいています。この二つがプログラムの柱です。また、海外の協定校から研究者や大学院生を招いて、シンポジウムやワークショップを開催しています。2016年9月からは、入学試験から博士号取得までの研究指導を英語のみで行う英語学位プログラムを実施しており、2018年9月からは修士課程でも同プログラムを導入する予定です。

――国際交流を発展させる狙いは?

海外からの学生を受け入れる目的とともに、本学の学生にも英語で専門性を身に付けてもらい、英語を使ってディスカッションもできるようになることで、発展的な国際交流ができる人材を育てる狙いもあります。ただ、英語だけで授業内容の全てを理解することに自信のない学生もいるでしょう。学部学生に向けては、日本語でも授業への理解が深まる補講授業の導入も検討しているところです。学生には自分自身を国際化していく第一歩として、こうしたシステムを活用して学んでほしいと思います。

2017年1月、競泳の東京都選手権男子200メートル平泳ぎで、2分6秒67の世界新記録をマークした水泳部の渡辺一平選手(スポーツ科学部 3年)

――さらなる発展に向けて考えていることはありますか?

本学の強みである「早稲田スポーツ」を活用し、競技スポーツによる国際交流を構築したいという思いがあります。体育各部の中心選手にはスポーツ科学部の学生が多く、監督やコーチにもスポーツ科学部の教員がいます。日本と海外では指導方法に大きく異なる部分があります。部単位で海外の大学と早稲田大学を行き来することにより、選手のパフォーマンスやトレーナーのレベルを上げることができるはずです。さらに早稲田大学と協定校と共同で学位を得られる「ジョイントディグリー」や、研究の認定書を発行してもらう「コチュテル」など、海外の大学の授業も受けて単位を得られるような仕組みも作れると面白いですね。

「座り過ぎ」日本人、20年後はどうなる? 健康スポーツ科学拠点で進む大規模健康調査

「国内6位」早大、世界大学ランキング2017(分野別)で躍進 研究の最前線、100位以内に9分野

※英国の教育関連事業者「クアクアレリ・シモンズ社(Quacquarelli Symonds)」が世界中の大学を評価し、46研究分野を対象として発表した「QS World University Rankings by Subject 2017」。

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/weekly/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる