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著作権侵害をジャッジ! 「模擬裁判風ディベート」で白熱する法学部知的財産法 上野ゼミ

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立論、尋問、最終弁論と、持ち時間の中で主張を展開していく

早稲田大学法学学術院の上野達弘教授のゼミは「模擬裁判風ディベート」で知られ、毎週学生による白熱した議論が展開されます。ディベートでは1チーム3人が発言者となり、著作権法に関連した訴訟を題材に原告側と被告側に分かれて、それぞれの主張を説明する立論、相手方に対する尋問、立論と尋問の内容を踏まえた最終弁論が展開されます。原告側・被告側ではない学生は、最終弁論後にどちらが優れていたかを投票する「ジャッジ」を行い、その理由を説明しなければなりません。

仲間の論争に引き込まれる

上野教授は「ディベート形式では、一般的な報告形式よりも、はるかに高いモチベーションが発揮されるものです。相手がいる。見られている。つまり、学生同士の評価と競争ですね。すると、学生は自然と頑張るわけです。実際の裁判でも、弁護士さんは勝訴するためにいろいろ戦略を練るものですが、それとほぼ同じ状況と言えます。以前、私は優勝者に賞品を用意していたこともあるのですが、今はそれも不要となりました(笑)。原告役・被告役以外の参加者も、全員がジャッジとして判定を行うため気が抜けません。むしろ、仲間の論争に否応なく引き込まれてしまうものです」と、ゼミの特徴を説明します。

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教室後部に座っている学生たちが「ジャッジ」担当

ゲーム感覚や遊び心もゼミを盛り上げる重要な要素だとし、スクリーンに残り持ち時間を示すタイマーが映し出され、「Thinking Time」中にはアップテンポのBGMが流れます。ゼミは早稲田キャンパス3号館のICTを活用したCTLT教室で行われ、自動収録システムによって内容が全て録画されて翌日にはゼミ生全員が見ることができます。録画を確認することで、学生たちがディベート内容を振り返り、予習・復習として活用するほか、ゼミのOB・OGへの活動報告としても利用しているそうです。上野教授のゼミは、2017年5月、学習管理システムやネットワークを活用して教育効果を向上させた取り組みを評価する「第5回WASEDA e-Teaching Award」を受賞しました。

「なるほどそう来たか!」という驚き

学生たちはディベートで負けたくないので、学説や判例はどうなっているか、過去のゼミではどのように議論されていたのかなど、上野教授が何も言わなくても自分たちで一生懸命に戦略を考えてディベートに臨むそうです。「学生がディベートの中で新しい理屈や発想を展開することも多いです。私自身も学生の主張を聞いて『なるほどそう来たか!』と驚くことがあります。もちろんゼミには様々なやり方がありますし、レジュメや論文をしっかりと作る能力は報告形式のゼミの方が訓練できると思います。他方、ディベート形式のゼミでは、対立する考えがある中で、一定の立場を前提として、議論したり、交渉したり、説得的にプレゼンテーションしたりする能力が自然と磨かれます。そうした能力は、将来どのような社会に出ても役立つ重要なスキルだと私は信じています」と、上野教授は語りました。

【ゼミ生の声】
法学部 4年 鈴木 智也(すずき・ともや)さん

「ディベートは準備が大変です。原告と被告に分かれてはいますが、6人全員で行うプレゼンテーションとして、聞いている人が理解できるように議論をかみ合わせる必要があります。ゼミに入ることができるのは2年生秋学期からで、自分も初期のころは小学生のような感想しか言えなかったのですが、今はどこが良くてどこが悪かったのか、アドバイスもできるようになりました」

法学部 3年 古谷 真菜美(ふるたに・まなみ)さん

「普通のゼミは報告者が一方的に発表するものですから、学生に強制的に意見を言わせるようにしないと、ほとんど反応がないことも多いようです。しかし、ディベートは違います。相手チームもジャッジも、必死に相手を理解しようとします。チーム内で論理が異なってしまってはいけないので、まとまりも大切です。また、自分の意見を他人に正確に伝える難しさも学びました」

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