新入生の皆さん、あらためて入学おめでとう。今あなたたちは、わくわくするような胸の高鳴りに、高校生までの時代とさよならをする感傷が入り交じった、そう、期待と不安ががっぷり土俵上で組みあっているような気分だろうと思います。何せ早稲田大学は学生が5万人を超える大所帯ですから、途方に暮れる思いもあるかもしれません。しかし心配無用。今は自信ありげな先輩も、いやそれどころか教員だって、昔皆同じ道をたどってきたのです。だから自信をもって歩みだしてください。
ただ一つ、大学は待っていても何も与えてはくれません。自分から知りたいこと、学びたいこと、友達、自分の将来、いやひょっとすると恋人だって、自分で見つけなければならないのです。でも、早稲田大学はうまい使い方をすると無限の可能性が開ける場なのです。例えば一回図書館へ行って地下の書庫を見てごらんなさい。日本最大級の大学図書館に蓄積された先人たちの血と汗の結晶を前に圧倒されるでしょう。でもそれをあなた方が活用できれば今度はあなた方の世界が広がるのです。
そう、今度はあなた方の番です。とにかく動き出すこと、動きながら考え、試行錯誤し模索しながら、あなた自身の大学生活を切り開いていってください。最後に一言、大学は道に迷ったときの道案内もしてくれる場です。必要なときはどんどん相談してください。
(TJ)
第1017回