Waseda Weekly早稲田ウィークリー

コラム

スキューバダイビングの楽しみ

商学学術院 教授
佐々木 宏夫(ささき・ひろお)

【プロフィール】1987年米国ロチェスター大学博士課程修了(Ph.D in Economics)。同年名古屋市立大学経済学部専任講師。1990年同助教授。1993年早稲田大学商学部助教授。1996年同教授。1997年から1999年まで大蔵省(現財務省)に出向(大臣官房専門調査官兼財政金融研究所主任研究官)。2001年から2003年まで米国ライス大学経済学部客員教授。2005年大学院会計研究科教授。2010年より2016年9月まで会計研究科長。専門は数理経済学およびゲーム理論。

スキューバダイビングを始めて5年になります。伊豆で最初のCカード(ライセンス)を取ってから、今ではレスキューダイバーというアマチュアでは最上位の資格を持っています。これまでに潜った数も300本を超えました。

ダイビングの楽しみは多岐にわたります。例えば、見知らぬ土地を訪ねる楽しみもありますし、海の多様な生物を見る楽しみもあります。

海の生き物で私が大好きなのはサメです。フィリピンのマラパスクアという隠れ家のような小島の沖合には、ニタリという他の海ではめったに見ることのできない尾長のサメに会えるポイントがあります。水深30mほどのポイントで、長い尾をしならせてゆっくりと泳ぐニタリの姿は優美そのものです。

ニタリザメ(マラパスクア島)

また、グアムとハワイの間にあるマーシャル諸島のマジュロ環礁で潜ったときのことです。見事なサンゴの山の頂上あたりに、夜行性のナースシャークがぐっすりと眠っていました。その寝姿がかわいくて、最終日にもう一度会いたいと思って潜ったら、この前の場所におりません。探しても見つからず、諦めて浮上しかかった時に隣のサンゴの山で熟睡している姿を見つけました。そのときは本当に感激しました。

サイパンのグロットにて。ダイバー(筆者)の下にサメが寝ています

サメというと凶暴な魚と思われがちですが、たいていのサメはおとなしく、それでいながら悠然と泳ぐ姿には海の王者というにふさわしい風格があります。

人との出会い

ダイビングのもう一つの楽しみは、人との出会いです。安全確保のため一人で海に潜ることが許されないので、その日同じショップを利用する、多くは初対面の人と組んでの潜水となります。

職業人生の大半を大学で過ごしてきた私は、どうしても交友範囲が狭くなりがちです。普通ならばなかなか知り合えないさまざまな世代や職業の人々と、ダイビングを通じて知り合えたのは幸せな事だと思っています。

先日、ミクロネシア連邦のポンペイ島に潜りに行ったときには、早稲田のある学部の卒業生と知り合いました。初対面でしたがすっかり仲良くなって、夕食などもご一緒させていただきました。

「早慶舌戦」

また、今年の夏、宮古島に潜りに行ったときには、慶應義塾大学の教授と一緒になりました。面白い先生で、潜った後の飲み会で、私が早稲田の教授だと知ったとたんに冗談半分でチャチャを入れてきました。私も負けずに言い返して、宮古島の飲み屋で時ならぬ「早慶舌戦」が繰り広げられる事になった次第です。

ミクロネシア連邦のコスラエ島にて

ダイビングは心の平静さを保つことが何よりも大切な、そういう点ではメンタルなスポーツです。楽しいだけでなく心の鍛錬にもなるので、若い人にもぜひお勧めしたいと思います。

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