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2026年度稲門経済人の集い ラボツアーを開催

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Tue 03 Feb 26

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Tue 03 Feb 26

2026年1月26日(月)に開催された「稲門経済人の集い」に先駆けて、本学の校友で企業経営者の皆様を対象として、最先端の研究を推進する研究拠点を見学するラボツアーを開催しました。当日は、建設業界やバイオ・化学業界など各分野で活躍する企業経営者である校友が、本学のリサーチ・イノベーション・センター(121号館)に研究拠点を構える研究者で、カーボンニュートラル社会研究教育センター(WCANS)のCNトップPIでもある竹山春子教授(理工学術院 生命医科学科)および田辺新一教授(理工学術院 建築学科)の研究室を訪問しました。幅広い業界の企業経営者である校友の皆様と、本学のトップ研究者との交流が実現した、当日の様子をご紹介します。

環境微生物がもつ機能を医療や産業に応用:竹山春子研究室

竹山教授は、海洋や土壌、ヒトの体内など多種多様に存在する微生物の機能を知り、それらを医療や産業に応用する研究を進めている研究者です。そのため、たったひとつの微生物細胞から高精度のゲノム情報を得るシングルセルゲノム解析法や生体分子計測に適したラマン分光法など、解析技術の開発にも意欲的に取り組んでいます。また、国の委員会や研究事業のアドバイザーを多く務める等、大学を超えて活躍している研究者の一人です。

ラボツアーでは、竹山教授が拠点長として率いている空間オミックス解析研究拠点(CESOAR)の分析室を訪問しました。CESOARは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援によって全国で唯一本学に整備された、分析に係る特殊機器を多く備えた生命科学関連の研究拠点です。大学や研究機関、企業からの依頼者が求める分析に即した機器を提案・コンサルティングした上で、1細胞・微小組織の高分解能測定、測定結果の情報解析を実施しています。

竹山教授は、国内の生命科学系の研究環境について、アメリカやヨーロッパが主流であり、日本独自の研究機関・設備が不足していること、そのため、国レベルで共同利用研究施設を設置して海外依存からの脱却を目指す動きがあり、本拠点もその一環であること、またそれが早稲田大学に置かれた意義などについて説明しました。大学としても当該拠点のためのスペースを提供するなど、積極的な学内資源の有効活用を推進しています。

ラボツアーに参加された企業経営者の校友の皆様に説明を行う竹山春子教授(右端)

ラボツアーに参加された企業経営者の校友の皆様に説明を行う竹山春子教授(右端)

CESOARの概要紹介の後、拠点で解析及びコンサルティング業務にあたっている松永浩子主任研究員から、解析手法についての説明と、実際に用いている装置、そこから得られる情報などについての紹介がありました。生命科学系とは業界が異なる見学参加者の方々からも絶えず質問があり、関心を持っていただけた様子が伝わってきました。

左から、竹山春子教授、日油株式会社・宮道建臣会長、竹山研究室・松永浩子主任研究員、株式会社日建設計・亀井忠夫会長、株式会社鴻池組・渡津弘己社長、アサヒバイオサイクル株式会社・安田源太郎R&D部長、千林紀子社長

左から、竹山春子教授、日油株式会社・宮道建臣会長、竹山研究室・松永浩子主任研究員、株式会社日建設計・亀井忠夫会長、株式会社鴻池組・渡津弘己社長、アサヒバイオサイクル株式会社・安田源太郎R&D部長、千林紀子社長

人を中心とした建築・住環境デザイン:田辺新一 研究室

田辺教授は、人を中心に置いた上での、省エネ性と快適性を両立した建築環境の実現に向けて、特に温熱環境をテーマとした計測・評価手法の開発や実証研究を進めています。竹山教授と同様に、国の委員会も多く務めており、また、2021-2023年に建築学会会長を務めるなど、研究およびその見識をもって高い評価を得ている研究者です。学内においては、12のプロジェクト研究所を有し、66社の会員企業との産学連携を推進しているスマート社会技術融合研究機構の機構長を務めております。また、令和7年秋の紫綬褒章を受章されました。

ラボツアーでは、住環境研究に使用されている最新鋭の発汗サーマルマネキンの施設を訪問しました。人を中心にした温熱環境計測や評価をする際に、実際に人に協力してもらう方法もありますが、人の状態は外的環境の要因によってゆらぐため、均質な実験環境の提供と正確な変化量を測ることが難しいとされています。そこで、再現性ある計測や評価を行うため、田辺教授は発汗サーマルマネキンを用いた環境計測の手法を導入し、人の体温調節モデルを構築しました。マネキンを用いることで、反復測定や過酷な環境など、より多様な条件下での測定・評価が可能となっており、近年では、田辺研究室で開発した体温調整モデルをオープンソースとして公開しています。

説明を行う田辺新一教授(左から2人目)

説明を行う田辺新一教授(左から2人目)

田辺教授からの研究室の概要と、推進する研究テーマおよび産学連携研究の事例紹介の後、具体的な研究の内容に関しては、各テーマを推進する菅野颯馬講師(バイオフィリックデザイン)、新藤幹講師(発汗マネキンを用いた自動車室内環境評価や建設現場での空調服効果測定)、秋元瑞穂研究助手(寝室CO2濃度計測と客観的睡眠評価)から、実物を交えながらの紹介がありました。生活や業務に近いところの話題も多く、見学参加者の方々は実感をもって説明を聞いておられたようでした。

田辺研究室の最新鋭の発汗サーマルマネキンを見学する参加者(奥は新藤幹講師)

田辺研究室の最新鋭の発汗サーマルマネキンを見学する参加者(奥は新藤幹講師)

左から、田辺研究室・秋元瑞穂研究助手、株式会社熊谷組・上田真社長、株式会社鴻池組・渡津弘己社長、田辺新一教授、株式会社日建設計・亀井忠夫会長、日油株式会社・宮道建臣会長、住友林業株式会社・光吉敏郎社長、田辺研究室・菅野颯馬講師、新藤幹講師

左から、田辺研究室・秋元瑞穂研究助手、株式会社熊谷組・上田真社長、株式会社鴻池組・渡津弘己社長、田辺新一教授、株式会社日建設計・亀井忠夫会長、日油株式会社・宮道建臣会長、住友林業株式会社・光吉敏郎社長、田辺研究室・菅野颯馬講師、新藤幹講師

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