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つながる想い、広がる世界

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Mon 25 Aug 25

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Mon 25 Aug 25

オレゴン奨学金で実現した、学びと出会いの留学体験

かつて早稲田大学に留学し、アメリカで実業家として成功を収めたダグ・エッツェル氏。その経験を次世代へとつなぐため、2024年、氏の寄付により「オレゴン留学奨学金」が創設されました。初年度の奨学生として米国ポートランド州立大学に留学した木地谷 美慧さん(文化構想学部)は、現地で何を学び、どんな出会いを経験したのでしょうか。支援の想いが、若者の未来をどう広げていくのか、ご本人にお話を伺いました。

「オレゴン留学奨学金」を受け米国ポートランド州立大学に留学した木地谷 美慧さん

「オレゴン留学奨学金」を受け米国ポートランド州立大学に留学した木地谷 美慧さん

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留学への一歩は、身近な刺激と心に残る言葉から

入学当初は、留学という選択肢は自分の中にありませんでした。けれど、3年生になってゼミの先輩方が次々と留学に挑戦している姿を見て、次第に興味を持つようになりました。
さらに、3年次に参加した「日本インド学生会議」という国際学生交流プログラムで出会った方の言葉が、今も心に残っています。
「遠回りに思えることは、必ず将来にとっての財産になる。」
その言葉に背中を押されるように、在学中に留学することは、きっと自分にとって大きな財産になるはずだと感じ、挑戦を決めました。

持続可能な街づくりを学びに、環境先進都市ポートランドへ

現在、文化構想学部で高野孝子教授のゼミに所属し、持続可能な社会や環境のあり方について学んでいます。
留学先としてポートランド州立大学(PSU)を選んだのは、大学が位置する米国ポートランド市が、環境や人に優しい持続可能な街づくりに早くから取り組んできたことで知られているからです。この街と大学なら、自分の専門分野をより深く、実践的に学べると感じました。

多様性の街・ポートランド。街中には一風変わったスローガンも

挑戦から自信へ──英語の壁を越えて、環境分野の学びへ

留学中は、英語の語学授業に加えて、Environmental Sustainability や Environmental Ethics など、関心のある専門科目を履修しました。
最初は英語力の壁にぶつかり、授業の内容を十分に理解できない場面もありましたが、積極的に意見を交わすアメリカの大学文化に刺激を受け、次第に自分から発言することにも慣れていきました。最終的には、すべての科目で最上級の評価を得ることができ、自信にもつながりました。課題として出されるリーディングやエッセイに取り組むため、毎日のようにキャンパス内の図書館に通い、閉館時間まで籠っていた日々は、今では良い思い出です。

留学中の友人との一コマ(写真中央が木地谷さん)

また、持続可能な社会や環境についての理解を深めるために履修した授業では、フィールドワークの一環として水の使用量や森林の調査を行ったり、ボランティアとして植樹活動に参加したりと、ポートランドの地で実践的に学ぶ機会にも恵まれました。

地域に根ざした活動が、新たな視点をもたらした

PSUでは、大学独自のプログラムである「Student Sustainability Center」のボランティア活動に参加していました。週に一度、現地の学生たちと一緒にキャンパスの雑草を取り除いたり、緑化活動に取り組んだりと、環境への意識を高める実践的な時間を過ごしました。この活動を通じて、環境についての理解を深めるだけでなく、ローカルの学生たちとのつながりが生まれたことは、何よりも貴重な経験でした。

教室の外にも学びがあふれている環境先進都市・ポートランド

そのほかにも、在ポートランド領事事務所のイベントボランティアや、日本語を学ぶ現地高校生のためのクイズ大会の運営など、さまざまな課外活動に積極的に参加しました。学びの場は教室の外にも広がっていることを、実感する日々でした。

支援の想いが、学びへの原動力になった

奨学金によって経済的な負担が軽減されたことはもちろんですが、それ以上に、Etzelさんのご支援に込められた想いに応えたいという気持ちが、私の中に強く芽生えました。
「この機会をより有意義なものにしたい」「学び多い留学生活にしたい」
——そんな思いが、専門知識の習得や課外活動の両立といった目標に向かう原動力になったと感じています。
留学中には、Etzelさんご夫妻と何度かお会いする機会もありました。新しい環境での生活を気にかけてくださる温かい言葉に、心から励まされました。また、日本とアメリカの両方で築かれてきたご夫妻のキャリアについて伺うことができたことは、進路を考えるうえで非常に貴重な経験となりました。

エッツェル夫妻と食事にでかける機会も。留学生活を気にかけてくださるお二人には幾度となく励まされた

 

受け取った想いを、次の誰かのために

将来は、日本の持続可能な社会や環境づくりに貢献できるようなキャリアを歩んでいきたいと考えています。そして、Etzelさんからいただいたオレゴン奨学金を通じて、
「自分もいつか、誰かの挑戦を支えられる存在になりたい」
と思うようになりました。
支援を受けた経験が、自分の人生の目標に新たな視点を与えてくれたことは、私にとって大きな意味があります。

PROFILE

木地谷 美慧(キチヤ ミエ)

文化構想学部所属。2024年秋学期より1年間、米国・ポートランド州立大学に留学。

同年創設された「オレゴン留学奨学金」第一期奨学生。

支援を受けた学生が、次は誰かの挑戦を支える存在へと成長していく。オレゴン奨学金は、単なる経済的支援にとどまらず、想いがつながり、未来へと広がっていく仕組みそのものです。一人の学生の体験を通じて、支援の想いがいかに若者の未来へとつながっていくのか、その一端をご紹介しました。早稲田大学は、こうしたつながりを、これからも丁寧に育んでまいります。

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