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Background and Purpose設立背景・目的

拠点長挨拶

早稲田大学量子技術社会実装拠点拠点長
戸川 望

早稲田大学量子技術社会実装拠点(QuRIC)は、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、アプリケーションに至るまで量子技術のすべてのレイヤにわたり研究開発すると同時に、いち早くこれらの技術を社会に還元することを目指した拠点です。量子技術は、現在、活発に研究開発が進められている一方、情報工学、物理学さらにこれらをベースとしたさまざまなアプリケーション技術の融合が必要となります。この際、限られた研究者のみがこれらの技術や成果を享受するのでなく、大学で得られた研究開発成果を目に見える「もの」、例えば、ハードウェアプロダクトやソフトウェアプロダクトとして実現されて初めて、誰もが使えるよう成果となると思います。量子技術の促進・普及には、これが大きな目標になると思います。

そのためには、研究開発の場と社会実装の場とが密接に連携する必要があると思います。QuRIC は、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、アプリケーションに至る量子技術のすべてのレイヤを網羅した研究開発の場(研究グループ)と、これらの成果を社会実装する場(スタートアップ会社)とを常に同時に持つことで、上記の目標を達成します。

その結果、量子技術の研究者だけでなく、社会のさまざまな領域・分野で量子技術を普及促進が達成され、さらに同時に未来市場を切り拓くスタートアップ企業を中心に、産学連携が強化されることを望みます。

拠点長 戸川 望

副拠点長挨拶

早稲田大学量子技術社会実装拠点副拠点長
青木 隆朗

アカデミアにおける量子物理学の基礎研究は過去数十年の間に飛躍的な進展を遂げ、個々の量子系を自在に測定・操作する技術が開発されてきました。このような量子技術を社会実装することで、さまざまな社会課題を解決し、新しい産業が創出され、社会に大きな変革がもたらされることが期待されます。近年、諸外国では、巨大 IT 企業とスタートアップが量子技術の研究開発を牽引し、産業化に向けた動きが大きく加速しています。一方で、量子技術が期待されている有用性を真に発揮するためには、まだまだ息の長い基礎研究と多くのブレイクスルーが必要です。すなわち、量子技術の社会実装には、アカデミアと産業界が強く連携し、前者での基礎研究や原理実証が後者での研究開発および生産に繋がることが重要です。QuRIC は、これを実現する稀有な大学拠点として、量子技術の社会実装に貢献していきます。

副拠点長 青木 隆朗

拠点概要

早稲田大学量子技術社会実装拠点(QuRIC)とは、早稲田大学において量子技術に係る研究を進める複数の研究ユニットを横断的に連携させ、戦略的な拠点を設置するものです。QuRICでは、産官学が協調して、量子ハードウェア、量子ソフトウェア・アルゴリズム、量子ネットワーク、量子アプリケーションの4分野にまたがるフルスタックの量子技術に関して研究開発を行います。さらに2023年12月現在、本拠点からスタートアップ会社2社(量子ハードウェアと量子ソフトウェア)が輩出され、これらを活用することで大学発技術の社会実装を加速することを目指します。

量子技術エコシステムのモデル

産業界と大学拠点とが強力に連携し、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェア、アプリケーション等のさまざまなレイヤの量子技術に関して、単に基礎研究するだけでなく、基礎研究から本格生産(社会実装)まで行う。

組織図

Research area研究領域

次世代コンピューティング基盤

Society5.0 に資する Connected Industries の実現には、サイバーフィジカルシステムによる現実世界とサイバー空間の融合が必須と言われ、全ての「もの」がネットワーク化することが強く求められます。サイバーフィジカルシステムの実現に大きく寄与するのが量子計算技術と言われます。次世代コンピューティング基盤研究所では、次世代の計算技術、特に量子計算技術の確立を目標に、さまざまなアプリケーション領域とともに、量子アプリケーション技術の研究開発、さらに現在さらに将来の量子コンピュータの利活用を見据えた量子ソフトウェアの研究開発に取り組みます。

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量子コンピューティング

情報技術に大きな革命をもたらすことが期待される誤り耐性型汎用量子コンピュータの実現には、量子誤り訂正が可能で、かつ、106〜108 物理量子ビット規模まで量子ビット数を拡大できるハードウェア方式が求められます。いかなるハードウェア方式においても、単ユニットで上記の規模まで拡大することは極めて困難であることが予想されるため、スケーラブルな分散型量子コンピューティングが可能な方式の開発が必要です。

本研究所では、早稲田発の独自技術「ナノファイバー共振器 QED」に基づく新方式の量子コンピュータハードウェアを開発します。本方式は原子と光子のハイブリッド方式であり、光ファイバー接続による大規模な分散型量子コンピューティングの実装が可能で、また、量子通信ネットワークとの統合が可能です。

本研究所では、内閣府のムーンショット型研究開発制度を中心とする国の大型研究プログラムのもと、早稲田大学と NanoQT の強力な共同研究によって研究開発を推進してまいります。

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アドバンストマルチコアプロセッサ

アドバンストマルチコアプロセッサ研究所は、IEEE Computer Society 会長を務めた笠原博徳教授を所長として、環境に優しい(グリーン)低消費電力・高性能コンピューティングのための、ハードウェア(マルチコアプロセッサ,アクセラレータ等)とソフトウェア(省電力化・並列化コンパイラ等)、及びその協調(Co-design)と応用(自動運転車,AI ロボット,スマートフォン,ガン治療,飲む内視鏡,新材料開発,新幹線車両設計,地震波伝播シミュレーション、都市信号機制御,データサーバ,スーパーコンピュータ等)の研究開発を、産官学及び国際連携で進めています。

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Start-up companyスタートアップ

株式会社Quanmatic

株式会社Quanmatic(クオンマティク)は、量子技術に誰もがアクセス可能な世界を実現すべく、量子技術と現実世界の課題の架け橋となるアルゴリズムとソリューションの開発に取り組むスタートアップです。量子計算技術・量子アプリケーション技術において、世界のトップを走る戸川教授の研究シーズを核とし、サプライチェーンの戦略・デジタル化で長年のキャリアを持つ古賀CEOの参画により、量子技術・量子アプリケーションの早期実用化を目指します。

株式会社 Nanofiber Quantum Technologies (NanoQT)

株式会社 Nanofiber Quantum Technologies(NanoQT) は、日本初となる量子コンピュータハードウェアの開発を行うスタートアップです。NanoQT の基幹技術は、早稲田大学で開発されたナノファイバー共振器 QED(QuantumElectrodynamics, 量子電気力学)方式であり、これは世界で唯一の実装方法です。この技術は従来の方法に比べ、圧倒的な拡張性を持ち、先進的なゲート式量子コンピュータの開発を可能にします。NanoQT では、従来技術では困難であった量子通信の統合を通じた量子ネットワークの構築と社会実装を目指しています。

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WASEDA University

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