Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

その他

好きなことを仕事にできる幸せ(藤山 恵中)

profile2早稲田大学 商学部3年
藤山 恵中
ICC学生スタッフリーダー在職期間
2013年12月~2015年1月

ICCとの出会い

サークルで副幹事長の一年間の任期を終えた2年生の12月、「来期は何やろうかな…」と漠然と考えていた時、一通のメールが届いた。

「ICCの学生スタッフリーダー(SSL)募集のお知らせ」
責任感、リーダーシップ、オープン・マインド、積極性、創造性、
集中力、プレゼンテーション能力、語学力、デザイン・センス、
既存の枠にとらわれない発想力、ハートの熱い人、地味な仕事を厭わない、力持ち・・・
このキーワードにぴんと来る方、応募条件をよく確認の上
奮ってご応募ください。

こういったワードに弱い私は、これを見た瞬間、身体に電流が走った。かっこいい…!
運命的なものを感じ、私は何が何でもこの仕事を手に入れたい、と強く思った。その後、ICCウェブサイトに載っているすべての学生スタッフリーダー体験記を一文一句逃さないように読み漁り、運よく、合格することができ、そこから私のICCライフが始まった。

不安の中でのスタート

2月にバックパッカーとしてカンボジアを訪れた時に、元「電波少年」(2001年~2002年放送)出演者かつ世界一周経験者の方に出会った。今はタイ在住で、スタディーツアーなど若者の啓蒙の仕事をしている。その方の話がとても面白く、聞いていて飽きなかった。私は彼の思い、そして旅の素晴らしさを多くの人に知ってほしいと考え、帰国後、彼のトーク・セッションができないかと上司に相談した。何度か打ち合わせの末、ゴーサインが出た。しかし、時はすでに3月。ゲストスピーカーの帰国予定に合わせると準備期間は1ヶ月しかない…。諦めるわけにはいかなかった。「絶対にやったる…!」と思い、急ピッチで準備を進めた。初めてのポスター作成に初めての司会、短い広報期間で果たしてどれくらいの人が来てくれるのか、すべて不安だった。結果として、4月という希望に胸を膨らませた新入生でキャンパスが溢れる時期に「世界一周」のテーマが功を奏したのか、普段のトーク・セッションの平均来場者数の倍以上に当たる、144名もの方が来てくれました。その後、実際にバックパックを背負って、旅に出た方もいたので、自分の思いがこのような形で参加者に伝わって、とても嬉しかった。

これ以外にも、初めて担当するイベントの大幅な変更に立ち会ったり、広報文がどうしてもうまく書けずいつも修正されたり、企業に練りに練った企画書を送ったが音信不通になったり、とSSLになってから華やかな一面もあれば、裏では地味な仕事をしたり、失敗したりすることも多々あった。

ICCライフの集大成となったキューバ・フェスタ

cuba2013年夏にバックパッカーとしてキューバを訪れ、ラテンの雰囲気と美しい景色に魅了させられ、「ぜひこれを早大生に見せたい…!」とSSLになって半年後くらいに思い始めた。しかし、これもまたどうもうまく行かない。普段のカントリーフェスタは、早稲田にいる留学生に自国文化についてプレゼンしてもらったり、クイズを出してもらったりするのが一般的だった。しかし、なんと早稲田にはキューバから来た留学生が一人もいなかったのだ。ということは、自分の力でどこまでできるかが鍵となる。コンテンツが固まらず、一度諦めたこともあった。…が、でも、やっぱりひっかかる。その時、当時の課長が一言を発した。「キューバから来た方がいないのであれば、キューバに行ったことのある人でいいじゃない?」 ―え…?! まさかの私…? 今まで、SSLがICCのイベントでプレゼンすることはほとんどなかったので、私は動揺した。でも心のどこかで、自分の旅話を聞いてもらいたいという思いもあったため、恥ずかしながらそうすることにした。

その後、大使館とコンタクトを取ったり、サルサ・ダンスのサークル「サルサ・パーティ」の皆さんに出演をお願いしたり、キューバラム酒の協賛を取ったり…と忙しい日々のなかで、自分のプレゼンの準備を進めていった。当日は、キューバ大使館の大使の講演のあとが私の出番。大使のスピーチで会場がかなり盛り上がっていたおかげで、私もその勢いに乗り、自分の旅話を話した。「お、思ったより、会場が盛り上がっている…!! みんな笑ってくれている…!」 そんなことを考えながら、あっという間にプレゼンが終了した。皆さんが送ってくれた拍手を心の中で噛みしめながら、急いでモヒートを作りに行く…。その後のサルサ・ダンスで場内は完全にラテンの雰囲気に包まれ、交流タイムに出したモヒートを飲みながら参加者たちが楽しそうに交流していた。しかし、そんな状況を誰よりも楽しんでいたのは、この私だったのではないかと思う(笑) イベント終了時には、安堵の吐息とともに今までにない大きい喪失感に襲われた。それまで四六時中考えていたものがなくなって、達成感と引き換えに、とても寂しかった。でも、今でも思い出すとニヤッとするくらい、楽しい日々だった。

最後に

shugoここまで、自分の思い出に残っている二つの大きなイベントについて書いてきた。大変なこともたくさんあったが、その大変さがあったからこそ、終わった後の達成感は濃いものであった。ICCでは、自分のイベントはもちろんのこと、日常業務やポスター発送など地味な仕事も大事な業務の一つである。イベント繁忙期でも一つひとつ慌てずにこなしていった自分に成長を感じた。

私は、学部では国際マーケティングのゼミに入っていて、趣味はバックパッカーとして海外一人旅をすることなので、自然と企業のグローバル戦略や旅関係の企画が多かった。0から1を作る大変さ、そして1から100まで満足度を上げるための努力が、全部イベントに反映されている。自分のやり方、熱意次第で、イベントの完成度が違ってくる。特別な能力より、「何が何でもやり通して、これを伝えたい!!」という熱意が一番大事だと思う。ICCに入ったことで、私はゆるいサークルの一学生としてはきっと得ることができなかった「社会人としての自覚」を持って、これから就職活動に臨もうとしている。ICCを通じて、自分の強さや弱さに気づくことができた。ここまで支えてくれたICC職員、SSL、そして何より参加者の皆さんに感謝を伝えたい。本当に、本当に、ありがとうございました。

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