身もふたもない話をしよう。
あなたは他人だ。
どんなに誰かが悲しさや苦しさを語っても、それはその人のものであって、あなたはそれを経験できない。どんなにあなたが悲しさや苦しさを訴えても、それはあなたのものであって、相手は同じものを味わえない。
あなたは他人だ。
でも、だからこそ、私はあなたの隣にいることができる、と信じている。あなたは誰かの隣にいることができる、と信じている。私たちは他人だから、お互いにとって何が一層幸せか、考えながら一緒にいることができる。そうして私たちは一緒に生きていくことができる。
私はあのとき誰かに隣にいてほしかった。欲しいのはラベルでもカテゴリーでも絶対的な正しさでもなくて、誰かの言葉と、手と、それらの温度だった。
「他人」は誰かの力になれる。
今誰かに隣にいてほしいあなたへ。私がいます。あの人や、あの人や、まだ出会っていない誰かが、きっとあなたと生きていたいと思っています。
これから誰かの隣にいたいあなたへ。その気持ちを持った時点で、きっと誰かが救われています。ありがとう。
私の隣にいてくれるあなたへ。あなたのおかげで、私は今日も生きています。ありがとう。
卒業生
イツ