私は保健センター学生相談室で心理専門相談員(臨床心理士)として勤務しています。
大学生という時期は、アイデンティティを形成していくうえで大切な時期ですが、そのプロセスにおいて気持ちが揺れ動いたり不安になったりすることがあります。LGBTの学生さんにとっても、自分らしさを獲得し、周囲に理解者を増やしていくことはたいへんなエネルギーを必要とすることだと思います。
先日、性別違和を抱える学生さんに対して大学は何ができるかということをテーマにした学生相談関連の研修会に参加してきました。心理面、法律面、医療面からのレクチャーを受けたあと、参加者がグループに分かれ、各大学での現状報告や課題について情報交換を行いました。全国からたくさんの参加者がありましたが、各大学では可能な範囲でさまざまなサポートが行われていて、とても心強く感じました。ただ、現状では個々の教職員の配慮に頼っている側面もあり、今後は大学組織としてサポート体制を整えていくことが大切だと感じました。
LGBTの学生さんの周りには、支えとなってくださる方がいらっしゃる方もいれば、なかなか理解してもらえず孤独感を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。学生相談室は、修学面や進路面のことから対人関係や心理的問題に至るまでどんなことでも相談できるところです。
一人ひとりが自分らしくいられることを応援したいと思っています。
よろしければご利用ください。
樫木啓二
保健センター学生相談室
心理専門相談員(臨床心理士)