文学部3年
佐保田みなみ
今回のゲストスピーカー、松永さんのお話では、現場の方だからこそ見えるヨルダンにおける難民の教育に関する課題を伺うことができ、非常に有意義であった。
多くの難民の方がヨルダンに逃れてきたことにより、ヨルダン側は学校の増設を行うことが緊急の課題となったが、それが教育の質や就学率に影響をもたらしているという。
学校の増設に伴い教員数を増やす必要があったことで教員が十分なトレーニングを受けられずに教壇に立つことになり、授業の質が問題となった。子供への対応がうまくできない教員もおり、先生を怖いと思いながら質があまり良くない学校に通う意味を見いだせず、農場や工場で働く子供も多くいるということを伺った。
また、シリア人の子供に対するいじめなどが多く存在することも今回初めて知ることができた。
就学率の改善のためならば、学校で授業を行うよりも就学できない子供たちへの教育を提供した方がいいのではないのかと思っていたが、現在学校で行われている授業の質が子供達の学校へ戻る意欲を向上させ、さらに今は学校に通ってはいるものの意味を見出せない子供たちの支えになるのではないかという考えに変えることができた。
事実や感情をそのままに伝えてくださる松永さんのお話に刺激を受け、今後さらに実際の難民の方々の生活やそこにある課題を知りたいという気持ちが高まった。
ありがとうございました。