Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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アメリカ黒人音楽の軌跡を辿る 企画者レポート

ICC学生スタッフリーダー(SSL)Yiyao 

*はじめに* 

皆さん、こんにちは!文化構想学部三年生のYiyaoです。6月15日に、私が企画した「歌は抑圧と抵抗を訴えるのか?アメリカ黒人音楽の軌跡を辿る ICCオンライン トーク セッション with ウェルズ恵子教授」 が開催されました。  

ポスター(image by ICC)

この企画は、アメリカ黒人音楽の歴史と背景などを知り、黒人音楽をより深く知る機会になればと思い、企画しました。  

反骨精神にも繋がるアメリカ黒人音楽は、歴史を紐解くと、今のような自由な空気はなく、表現することさえ禁じられた厳しい時代がありました。 

今回は、立命館大学教授のウェルズ恵子様を招きし、奴隷制が残る時代から20世紀初頭までの黒人音楽の歴史や社会背景などを音源とともに話していただきました。  

では、いよいよ、イベント企画の舞台裏をご紹介したいと思います。   

*企画の経緯* 

音楽には、各文化圏のさまざまな特徴が表れていると思います。その中で、R&Bやソウルなどの黒人音楽は世界中でよく聞かれ、古くから、映画やカフェ、家庭など人々の生活の中で親しまれています。  

一方で、コロナ禍で、ライブ音楽を楽しむことが難しく、海外にも行けない状況だと思います。異文化に触れにくい時期だからこそ、今回は音楽を切り口にして異文化理解を促進できるイベントを実施したいと思いました。  

私は、常々ジャズやR&Bを聞きながら、心を落ち着かせると同時に、その洗練された音とカジュアルなスタイルに引きつけられてきました。一方で自分自身が音楽自体の歴史や文化的背景に関する知識に乏しく、音楽のことを心から理解していないのではないかと感じることがよくありました。  

その中で、ドキュメンタリー映画『Billieビリー』を見て、人権やアルコール依存症との戦いなど、壮絶なライフストーリーを知りました。天才歌手として認められても、人種問題などの障壁に直面する姿を見ることで、20世紀の黒人音楽の歴史背景の一端と当時の環境を知ることができました。  

このことがきっかけで、私はより一層、黒人音楽に興味を持つようになりました。また、近年BLM運動などで、黒人音楽やヒップホップへの注目を更に集めたと思います。その中で、私と同じく普段黒人音楽を聞くことが好きな方が沢山おり、その歴史背景、文化についてももっと知りたいと感じている人も多くいると考えました。  

これらのことを踏まえ今回は、アメリカ黒人音楽の軌跡を辿る企画を提案し、より多くの方々に音楽の背景にある文化を伝えていければと思いました。   

*イベント当日* 

ウェルズ様には、歴史、奴隷制、霊歌など幅広く話していただきました。参加者たちは、当時の歌を聞いたり、歌詞を教えてもらいながら、奴隷制時代におけるアメリカ黒人音楽の変容について知るころができ、アメリカ黒人音楽の実像を把握できる貴重な機会となりました。  

イベント開始の様子(image by ICC)

 

講演の様子(image by ICC)

*振り返って* 

当初は、面白いテーマだと思いつつも、歴史の話が多いので、参加者のみなさんが最後まで楽しめるか、多少の不安がありました。  

ですが、イベント後の参加者アンケート結果を見ると、「黒人音楽への興味が深まった」、「当時の人たちの状況や歌に込められた気持ちを知ることができた」、「黒人音楽の歴史だけでなく、奴隷制度の歴史を学べた」、「新しい文化との接し方について示唆していただいたように感じた」、「今後は今回学んだ歴史にも想いを馳せながら黒人音楽を聴いていきたいです。」等々、様々な声が寄せられました求知心のある皆さん、異文化理解に関心のある皆さん、ご参加していただき、ありがとございます。  

今回のイベントを企画者の視点から振り返ってみると、企画の段階では、事前のリサーチや、情報収集は大変だと思いました。それは、自分が黒人音楽への知識が不足してからです。なかなか準備が進まない時期もあり、不安になることもありましたが、ウェルズ様と職員の方々から優しくサポートされて、アドバイスも色々もらい、何とか無事実施することができました。お忙しい中、ご対応いただいたウェルズ様には感謝の思いしかありません。  

また、様々な面において周りのICC学生スタッフたちからも貴重な意見・アドバイスをもらいました。全力で私をサポートしてくれる皆さん、本当にありがとうございました。 そして何より、参加いただいたみなさま、お越しいただきありがとうございました。  

ICCでは今後も様々なイベントを実施する予定ですので、またのお越しをお待ちしております。  

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