本学アントレプレナーシップセンターの会員企業であり、2022年8月に設立された株式会社Power Diamond Systems(所在:東京都新宿区、代表取締役 藤嶌辰也、以下 PDS社)が、早稲田大学ベンチャーズ株式会社が運用するWUV1号投資事業有限責任組合から創業投資(1.0億円)を得たことをお知らせいたします。同ファンドによる出資は、本年8月に実行された株式会社Nanofiber Quantum Technologiesに続く2番目の案件となります。
PDS社は本学の川原田洋教授(基幹理工学部)のダイヤモンド半導体技術を事業の核に据えたスタートアップです。川原田教授は、早大アントレプレナーシップセンター(所長:柴山知也教授)で実施する早稲田PoC Fundの支援を昨年度受けています。
大学として、研究成果をもとにしたベンチャー企業創出を加速させ、「早稲田オープン・イノベーション・エコシステム」の実現をさらに推進してまいります。
早稲田独自方式のダイヤモンド半導体デバイス研究開発スタートアップ、Power Diamond Systems社に早稲田大学ベンチャーズ(WUV)が1億円の創業投資を実行
株式会社Power Diamond Systems
ダイヤモンド半導体デバイスの研究開発等を行う。
設立:2022年8月8日
所在地:東京都新宿区西早稲田一丁目22番3号
役員: 代表取締役CEO 藤嶌 辰也
取締役CSO 川原田 洋
出資者からのコメント
早稲田大学ベンチャーズ株式会社 ジェネラルパートナー 太田裕朗様
新しい半導体材料は10−20年周期で登場しています。ダイヤモンド半導体は、未だ実用化されていませんが、その潜在能力としては他の追随を許さない物性をもち、将来、人類が必ず必要とする材料であろうと思われます。そのダイヤモンド半導体研究において、世界のトップを走るのが川原田教授です。今回、川原田教授のシーズを核として、MITでの研究実績とベンチャー経営の経験をもつ藤嶌氏がCEOとしてタッグを組み、ダイヤモンド半導体実用化の先鞭をつける挑戦を致します。EXITが難しいとされる半導体ベンチャーではありますが、早稲田大学が共用利用設備として有する半導体プロセスファシリティを活用し、ファブレス形態の経営を目指すこともベンチャー経営としての新しい挑戦となります。数年以内にこの会社を買収して取り込む日系半導体メーカーが現れ、その買収がイノベーションにつながり、日本の半導体産業の底上げに寄与できることを期待しています。