早稲田大学アントレプレナーシップセンターでは本学の研究成果・技術シーズをもとにしたベンチャー企業の設立・事業化による社会実装をめざして、2020年よりPoC(概念実証)プログラム「早稲田大学 PoC Fund Program」を開始し、研究者の技術シーズをもとにした大学発ベンチャーの創出を支援しています。
本プログラムは早稲田大学提携ベンチャーキャピタルであるウエルインベストメント株式会社、Beyond Next Ventures株式会社などの支援を得ながら、大学発ベンチャーの創出を目的とする支援プログラムと(タイプA 最大200万円の助成、タイプB 最大1000万円の助成)、2020年9月に本学が採択された科学技術振興機構(以下、JST)研究成果展開事業 START 大学・エコシステム推進型 大学推進型を財源としたプログラム(タイプS 500万円(増額可))の二本立てのプログラムとなっています。
2022年度 研究課題5件の採択がついに決定
2022年度の学内公募を行い、厳正な審査(1次:書面審査、2次:面接審査)を経て、研究課題5件(タイプS:4件、タイプA:1件)の採択を決定いたしました。
<タイプS>
- 極微量タンパク質測定による抗がん剤スクリーニングシステムの開発
教育・総合科学学術院 伊藤 悦朗 教授 - 細胞の内在的賦活化による革新的健康・美容産業を創出するオートファジー活性化食品や製品の事業化
人間科学学術院 原 太一 教授 - 失明予防に向けた無線計測治療レンズの事業化検証
大学院情報生産システム研究科 三宅 丈雄 教授 - 大量センサへ配線レスで給電する素子の開発
理工学術院 柳谷 隆彦 教授
先進理工学研究科 電気情報生命専攻 修士1年 石井 直輝 <PoC活動実施代表>
<タイプA>
- 「浴槽掃除ロボットによるお風呂掃除からの解放」プロジェクト
創造理工学研究科 総合機械工学専攻 修士1年 小西 雄己
採択された5件の研究課題は、ビジネスモデルの仮説立案検証や市場調査等のための研究開発費が支給されるほか、本プログラムが指定するアクセラレーターによる定期的な助言・支援(ハンズオン的支援)、各種トレーニングプログラム等の受講やピッチコンテストなどを通じて、ビジネスモデルのさらなる現実化・高度化を目指してまいります。
2020年度採択の研究課題からは既に起業が実現
これまで2020年度に7課題、2021年度に6課題が採択され、教員、研究員、大学院生を代表とする研究チームが、それぞれの研究課題にビジネスの創出プロフェッショナルの方々からの支援(ハンズオン的支援)を受けながら、試作品の研究開発や市場・インタビュー調査などを実施し、研究シーズを活用したビジネスアイデアのブラッシュアップに取組んできました。
その結果、これまでに早くも4社が起業を果たし、『早稲田PoCファンドプログラム』から着実な成果が生みだされています。
アントレプレナーシップセンターは、早稲田大学 PoC Fund Program を通じて、研究成果をもとにしたベンチャー起業創出を加速させ、早稲田オープンイノベーション・エコシステムの実現をさらに推進していきます。
関連リンク:早稲田大学の研究成果から4社が起業