2020年度参加者の声
就業機関:経済産業省
国際教養学部2年(就業当時)山本陽来さん
経産省のインターンシップに参加しようと思ったのは、国家公務員に興味があり、中でも経産省は幅広い分野を扱っているため、これといった専門分野がない私にとって参加しやすい機関であったからだ。
私が参加したインターンシップでは、9:00-18:00×5日間で計3つの課題を与えられた。課題の内訳は、マクロ課題・ミクロ課題・政策シミュレーションだ。全ての課題はグループで行い、1グループ6人だった。マクロ課題とは、「これからの日本はどうあるべきか」というマクロな視点から、具体的な政策の立案を行うものだ。一方でミクロ課題とは、「日本に散在する実際の問題を解決する」というミクロな視点から、政策を立案するというもの。政策シミュレーションとは、実際に過去にあった出来事を再現して政策立案を擬似体験するというものだ。
このインターンシップで得たものとしては、政策の作り方について学べたのはもちろん、コロナ禍で人と知り合えたことが大きかったと思う。経産省についてもっと知りたいと思ったので以後も別の経産省の就活イベントによく参加している。
2020年度参加者の声
就業機関:参議院法制局
法学部2年(就業当時)小崎瑶太さん
法学部では法解釈が中心で、法制・法政策に触れる機会は殆どありません。法律を作る・構想するということをしてみたいと思っていた私は、このインターンに挑戦してみることにしました。インターンでは5日間で、法律の改正案の作成を行いました。単に改正といっても、行政措置を組み込むのか、刑罰規定はどうするのか、など関連法規との関係を軸に、実現可能な法律案を試行錯誤しならが一人一人が作り上げました。他大学の先輩方、法制局の方々と熱く議論し、自ら法律を作り上げていくというのは、法制局でしか得られない本当に貴重な体験です。今までの大学生活で最も生き生きとした時間を過ごせました。まだ2年生ということもあり未習の法律について勉強する機会にもなりました。この経験を踏まえ、まずは、法政策の観点から自分の専門である差別是正を考えてみようと思っています。法制というと難しそうに思われるかもしれません。しかし、だからこそ大学生の時に学ぶ意味があるのです。本気で議論をし、法制局の魅力を実感できる、素晴らしい5日間でした。
2020年度参加者の声
就業機関:関東財務局東京事務所
法学部3年(就業当時)H.Tさん
私は漠然と公務員になりたいと考えており、三年生の春先にいくつか説明会に参加しましたが、公務員の仕事は学生の日常になじみがないこともあり、具体的に自身が働いている姿が想像できませんでした。そこで、夏のインターンに参加し公務に当たる職員の方々に現場でお会いしようと考え、参加させていただきました。インターンでは、一週間の前半はそれぞれの部署の職員の方から職務について教えていただいたり、質問をしたりする座学が中心で、後半は実際に国有地や民間金融業者の視察などの実習が中心でした。関東財務局の理財部や管財部の業務を網羅的に体験できる内容でした。また、若手職員や女性職員との座談会の場なども用意していただいており、関東財務局だけでなく、公務員の職務全般に対するイメージを持つことができました。学生の方も6人と少人数で、なかなか作りづらい公務員志望の友人を作ることが出来ました。公務員を考えているが、具体的にどういった職務につきたいのかがまだわからないという方におすすめです。
2020年度参加者の声
就業機関:武蔵野市役所
文化構想学部3年(就業当時)平塚杏奈さん
地方公務員志望であるため、将来のビジョンをより明確にするために、武蔵野市役所に就業させて頂きました。環境部ごみ総合対策課では、武蔵野市で現在使われている市指定用ごみ袋を改良するかどうかの検討のため、多摩地域の他の自治体と比較ができるような資料作りを担当させて頂きました。自治体ごとにHPで確認するため、地道な作業でしたが、住民のより良い暮らしに繋がるということが実感でき、公務員の魅力を肌で感じることができました。さらに、他の自治体との横のつながりや、チームでの仕事も垣間見ることができたので、個が強いという公務員への印象が変わりました。まさに「百聞は一見に如かず」で、コロナ禍の中、対面での就業体験は非常に学びが多かったです。市民と距離が近いからこその正と負の部分どちらも体感することができたので、納得のいく進路選択ができそうです。今回の就業体験で、まだ自分が足りないと感じた「聞く力」「伝える力」は、社会人であれば共通して必要だと思うので、今後磨いていこうと思います。
2019年度参加者の声
就業機関:文部科学省文化庁文化財第二課
文学部2年(就業当時)鈴木丈治さん
私がこのインターンシップに申し込んだのは、公務員の仕事に興味があったということと、自分の専攻(日本史)での学びを仕事でどのように生かせるかを考えたいと思ったからだ。
私の配属された文化庁文化財第二課は建造物、天然記念物や伝統的な町並など様々な文化財を担当する部署である。インターン期間中には業務説明のほか、文化庁関係施設の見学などもあった。文化財を扱うため、文化財調査官という技官の方が大半を占めており、いわゆる事務職の方が少ない珍しい部署であった。専攻が日本史ということもあり、日本の文化財に関してお話を伺うのは非常に面白く、調査官という職業に魅力を感じたが、どの方も大学院と幾つかの職歴を経て調査官になっており、簡単になれるものではないということであった。文系において専門性を生かした職業に就くことの難しさを感じた。
このインターンを通じ、官庁が非常に様々な人によって構成されていること、そして専門性を職業に生かすためには相応の努力が求められることを知った。
就業機関:新宿区
文化構想学部3年(就業当時)早田紗己さん
私は地方公務員志望であり、普段自分が通学し、休日もよく遊びに行くため愛着があった新宿区でのインターンシップを希望し、中央図書館で就業させていただきました。
大学で「図書館は社会教育施設である」ということを学んでいましたが、実際に就業することで「いかに地域の利用者に望む図書を届け、学校教育や家庭教育の補完をするか」に重点をおいて様々なサービスを行っていることを感じました。例えば、希望があれば新宿区内だけでなく他区からも図書が取り寄せられること、病院や保育園に多くの図書を貸し出せるようにしていること、障害などで図書館に来られない人のための配達サービスがあることなどです。区民が自ら図書館に来てくれるのを待つのではなく、図書館側からサービスの手を伸ばし、区民に積極的に働きかけていくという姿勢を学ぶことができました。
ただ求める人に手を差し伸べるだけでなく、自分が相手(住民)に対して何ができるのかを考えていくことは大切であり、今後自分が働く時にはこの姿勢を念頭に置こうと思いました。
就業機関:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
先進理工学部3年(就業当時)松下彩華さん
宇宙が好きで、JAXAに以前から憧れを抱いており、インターンシップに応募しました。将来、宇宙関連の企業に就職するか、もしくは、研究者になるのかを決める手がかりにしようと思い、研究職のテーマを選択しました。
JAXAの宇宙科学研究所で「宇宙マイクロ波背景放射の偏光観測」についての実習をさせていただきました。実習開始前に数冊の本を指定され、予習をしてから実習に参加しました。実習中は、午前中は実験の背景となる理論でわからない点を教授に質問する時間を設けていただき、午後は研究室の大学院生の方と実験を行いました。宇宙に打ち上げる予定の電波望遠鏡の模型を用いて、偏光の測定を行いました。実習期間の途中で、予測に反する結果が得られたため、実習の後半はその追実験を行い、原因の究明に取り組みました。残念ながら、実習期間中に改善策を施すことはできませんでした。しかし、思い通りの結果が出ないのも実験の面白さだと感じました。実習を通して、今後学ぶべきことが明確になったので、今後も勉学に励みたいと思います。
2018年度参加者の声
就業機関:所沢市
人間科学部3年(就業当時)柴田 大輔さん
私は、市役所における業務に興味があり、また所沢キャンパスに通学していることもあって所沢市へ愛着をもっていたために、所沢市役所でのインターンシップを希望しました。特に市内の環境に関する業務に関心があったので、環境クリーン部に属しているみどり自然課、生活環境課、環境政策課の3つの課で就業させていただきました。
みどり自然課では、所沢市における緑地や生き物に関する取り組みに関する説明や事務作業だけでなく、市内の森林で死木を切り倒す作業にも携わらせていただきました。生活環境課では、市内で増加し害獣とされているアライグマの捕獲や処分について現場に立ちあって学ばせていただきました。環境政策課では、環境審議会のお手伝いやメガソーラーなどの施設見学、新規事業書の作成をさせていただきました。
市役所での業務は自分が思っていたよりも多岐にわたり、実際に現場に出ることが多いのだということがわかりました。また、どんな業務でも自分にしかできない工夫を見つけて、それを活かすことが大切であると教えていただきました。
就業機関:総務省
法学部3年(就業当時)青柳 百合子 さん
公務員志望で、政策評価に興味があったことから、総務省行政評価局で5日間お世話になりました。
今回のインターンシップの配属先の政策評価課は、すべての府省の政策が各省によってきちんと自己評価されているかをチェックする部門だったため、総務省がどのように政策評価を行っているのかを課題を通して実際に体験することができました。
今回のインターンシップはただ総務省内で課題をこなすだけではなく、総務省内外の見学が多く組み込まれたプログラムになっており、国会や自民党本部内でも業務を行っている国家公務員の方のお話を聞く機会が多くありました。当たり前のことですが、国家公務員という仕事が国家運営に密接に結びついていることを改めて痛感しました。
インターンシップを通じ、国家公務員という仕事は自分が考えていたよりも裁量の幅が広く、業務内容によっては民間企業や政治家との関わりもあり、厳しい分とてもやりがいのある職業だと考えるようになりました。今後、国家公務員も将来の選択肢として前向きに検討していこうと思います。
就業機関:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
基幹理工学部3年(就業当時)金子 瑠那 さん
学期始めにキャリアセンターのHPを閲覧していた際、提携プログラムにJAXAがあることを知り、半ば勢いで応募した。
私は電気電子系の学科なので「衛星搭載用ナノRFエレクトロニクスによる宇宙情報通信エネルギー工学に関する研究」というテーマを選択し、その研究室で10日間のインターンに参加した。しかし、教授には特に何か指定されることもなく、自分達で考えて学べるだけの事を全て学んで欲しいと言われ、最初は困惑してしまった。私を含め4人のインターン生で、論文を読んだり研究の手伝いをしたりしつつ試行錯誤した。結果、高周波電力分配器とパッチアンテナをJAXAの施設を利用して製作し、これらを合わせて測定・評価することが出来た。また、はやぶさ2の運用室等様々な施設の見学もでき、非常に充実した2週間を過ごせた。
将来研究職に就きたいという漠然とした夢に対して、このインターンは大いに価値ある経験となった。単に就活としてではなく、学生として身になる経験を積めるようなインターンシップも参加すべきだと思う。
2017年度参加者の声
就業機関:東京高等裁判所 家庭裁判所調査官
基幹理工学部3年(就業当時)杉本 海里 さん
司法・立法・行政の三権の世界を知りたいという思いから情報を探し始め、キャリアセンターで公募していた、裁判所と地方行政のインターンに参加しました。本稿では、大学1年生の頃から興味を持っていた家庭裁判所調査官のインターンを紹介します。
プログラムでは、少年事件や家事事件の模擬事例について、グループ毎に資料分析・模擬面接・処遇意見の検討等を行います。固いイメージとは逆の和やかな雰囲気で進行し、非行メカニズムの解明や児童の非暗示的情報の理解など、実際の現場で行われている検討を、仲間と共に楽しみながら体験できました。
業務内容の理解はもちろんですが、何より嬉しかったのは多種多様な仲間と出会えた事です。グループでは、法学・心理学・教育学などの様々なバックグラウンドを持つ学生が集い、互いに意見を交わします。この経験は、自分の強みと弱みを明確にし、進むべき道を決めるための重要な転換点となりました。
一歩を踏み出すのは大変ですが、いざ体験してみると非常に貴重な機会だと気付きます。臆せずに挑戦してみて下さい。
就業機関:外務省 中東・アフリカ第1課
政治経済学部3年(就業当時)玉澤 恵理 さん
国の顔として世界を結ぶ外交官の仕事に以前から興味があった私は、より具体的な業務内容やその情熱に触れたいと思い、今回のインターンシップに応募した。現在、世界情勢に大きな影響力を与えている中東問題に関する理解を深めたいと思ったため、中東・アフリカ第1課を志望した。
初日は、外務省内を見学。各課の業務内容や、外交官の一日について学んだ。
配属後は、中東各国の特色、外交関係の変遷や世界情勢をまとめた冊子を読み込み、世界情勢への包括的な理解をすることから始まり、文書の翻訳や中東諸国の国データ作成を中心に行った。その他にも、各国大使のお出迎えや新旧大臣交代式に参加させていただくなど、大変貴重な経験をさせていただいた。
お昼時には、省員の方がランチに誘ってくださり、自身のキャリアパスや志望動機について語ってくださり、今後の自分のキャリア選択に大変役立った。多くの親切なサポートをしてくださり、大変感謝している。
一人一人の外交官なしでは、現在の世界情勢はない。そんな、多くの気づきにあふれた体験となった。