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卒業生インタビュー 「Amazon Japanから3度の転職とMBA、専門性を磨き続ける」 ~大学院はタイミング!働くことで見える自分~(SCVインタビュー企画)

「Amazon Japanから3度の転職とMBA、専門性を磨き続ける」
~大学院はタイミング!働くことで見える自分。~
目標を常に設定し続け、道を切り開く早大OG

今回の企画では本学卒業生であり、かつ在職中に大学院を卒業された先輩にインタビューを行いました。
お話を伺ったのは、Epsilonにお勤めの、下川奈穂 様(2016年 教育学部英語英文学科卒・2023年 シドニー工科大学経営学修士修了)です。
本学在学中にワーキングホリデー(ワーホリ)を経験し教育学部を卒業後、Amazon Japanに就職され、
その後3度転職。在職中にMBA取得。現在はEpsilon(オーストラリア・シドニー支社)で活躍されている下川様にMBA取得後もさらに挑戦し続ける姿勢、大学院・企業での経験についてなど、たっぷりと伺いました。
 

――学生 時代 についてご紹介お願いします。

はい。学生時代は、教育学部英語英文学科に在籍し、課外活動では早大の珠算部に入って小学生の頃から続けていたそろばんをしていました。幼い頃から学校の先生になろうとずっと決めていたため、早実からの進学先も、教育学部を選びました。その経緯から、教職サークルという模擬授業をしたり、教育関係のボランティアに参加したりするサークルにも所属し、教育学部では小学校全科および中高の英語科教員免許も取りました。初等教育専攻の授業まで取るのはとても大変で、220単位ほど取って卒業しました。

――なぜワーキングホリデーをされたのですか。ワーキングホリデーはいかがでしたか。

教員として子供たちに英語を教えることを想像したら、ちゃんと日常で使える英語を自分が身につけなくちゃいけないなと思い、大学入学時は留学をしようと考えていました。ただ、海外留学といっても、交換留学などは何百万とお金がかかるため、経済的負担を考えて自分のお金で賄えるワーキングホリデーを選びました。
実際、ワーキングホリデーに行ったら、大きな転機がありました。日本で会社を辞めてワーキングホリデーをやっている方やオーストラリアに駐在で来て働いている方などと出会うことがあって。そこでのお話から、「教員以外の道を歩むのもありかも」ということを思い始めたんです。そして、日本に帰ってきてから、一般就職もちょっと見てみようと思い、就活を始めて、内定をいただいたAmazon Japanに就職しました。

 <オーストラリアでのワーキングホリデー期間中の1枚>

 

――当時の下川様の軸や強みや新卒でAmazon Japanを選んだ理由を教えてください。 

まず、私自身の強みとしては、何か目標に向かってコツコツ努力することができるということです。この強みはそろばんを20年続けてきたということにも表れていると思いますが、モチベーションの保ち方にあって。短期的な目標を設定し、アクションを起こして、達成したらまた次の目標を設定して、それに向かって頑張る!というように、PDCAをちゃんと自分で作って動いていくことで、継続的にモチベーションを保つことができるのは強みなんじゃないかなと思います。
仕事を選ぶときにも、今やったことが例えば明日とか1週間先みたいな感じですぐに目に見えて結果が出て、アクションを変えていけるような仕事の方が私は、性に合っているんじゃないかなと思い、新卒ではスピード感を持ってビジネスをしていると感じたAmazon Japanに入社を決めました。 

――それぞれの企業での下川様の仕事内容について教えてください。また、前職の仕事が現在のお仕事に活かされている点があれば、教えてください。 

Amazon JapanではAmazonのプラットフォームを使って商品を販売しているブランドに対して、どのようにAmazon内の広告やセールを使って、戦略的にそのブランドの売り上げを最大化していくかというコンサルティングのような仕事をしていました。

Appierでは、主にECサイトでより購買率を上げるためのツールの販売や広告ソリューションの営業、デジタルマーケティングのコンサルティングをしていました。
「プラットフォーム側からブランドに対してコンサルティングをする」という点では、Amazonの時の仕事と近いことをしていました。

シドニー工科大学院在学中に働いていたマーケティングエージェンシー・doqと、現在働いているEpsilonでも一貫してデジタルマーケティングに関連した業務に携わっています。外資系企業でのキャリアで得た、様々な価値観を持った方々と働くという経験は、オーストラリアで転職をしてからも活かされていると思います。

 

<在宅勤務の際のデスク>

 

――Amazon JapanからAppierへの転職理由をお願いします。

Amazon Japanは中途採用の方がとても多い企業で、チームも転職経験者ばかりだったので、ずっと同じ会社に居続けるというより、マーケットでの自身の価値をちゃんと定点観測していつかは転職し、キャリアアップを続けていくという流動的なキャリア観を新卒のころから持っていました。そのため、Amazonに20年も30年もいるということはあまり考えていませんでした。そして、新卒1年目の12月ごろに、人材アプリ上でAppierの人事の方からメッセージをいただいて、半年ほどお話を重ねて、転職をすることにしました。この転職の決め手は、Amazon Japanの環境と自身のやりたいことの2点でした。
Amazon Japanでは、新卒2-3年目の短期的な未来を想像した時に、当時同じ営業チームにいらしたような業界経験豊富な方たちのマネジメントをするということが想像できなくて。ただ、自身のバックグラウンドが教育学部というのもあって、人を育てることやマネジメントをなるべく早いうちに経験したいという気持ちがありました。そこで、小規模な組織に転職して、20代のうちに自分がプロジェクトを牽引することや、人をまとめるというポジションにつくことが、30代以降に自分が理想とするキャリアへの近道になるだろうと考えて転職を決めました。

――ここからは大学院について質問させていただきます。まず、直接大学院に進学しなかった理由は何ですか。

就職の前に「絶対にこれを学びたい!」という学問が当時はなかったので、そのまま直接大学院に行くことは考えませんでした。また、ワーホリで1年休学したことで学部を5年で卒業することが確定していたので、もう+2年学生を続けることは両親への経済的負担も大きいと思い、進学しませんでした。まずは働いてみて、何か興味や適性の面から自分が頑張っていけそうな道を見つけ、将来的に大学院に進学したいときにはすればよいという考えだったので就職の道を選びました。

――社会人を経験してから大学院進学を決めた理由を教えてください。

Amazon JapanにMBAホルダーの先輩方も多くいたので、社会人になってからMBAに行くという選択肢もあることは知っていて、新卒のころからいつかは私もMBAに行きたいなという漠然とした気持ちがありました。そして、Amazon JapanとAppierで様々な会社の方々とお話している中で、マーケティングの知識を深めていくだけでなく、クライアントのファイナンスの状況や企業全体の課題もきちんと深堀りして理解し、マーケティング施策の提案をすることが本質的にクライアントのためになるのではないかと気が付きました。今まで腰を据えて体系的に学ぶ機会がなかったビジネスの全体像を学ぶことで、マーケティング業界でのキャリアも一段階ステップアップできるかなと思ったことがMBA進学を決めた理由ですね。

<通っていた大学院>

 

 

 ――海外の大学院に通う中で感じていた大変さ、得られた知見や楽しかったことはありますか。

大変だったことでいうと、課題のボリュームの多さや授業に求められる準備は大学の時と大きく違って大変でした。授業料も単位ごとに払っているので、安易に単位を落とすことは絶対にできないという心理的プレッシャーも大きかったですね。大学院時代は月~金の9時~17時で働いて、週4で18時~21時まで授業に行くという生活をしていたので、余暇を楽しむ時間がほとんどなかったのも結構辛かったです。 

ただ、楽しかったこともあって、大学院は世界中から留学生が集まっていたので、クラスメイトとディスカッションをすると、多様な習慣や価値観に触れられることがとても楽しかったです。この経験は、オーストラリアでダイバーシティがあるチームで働くうえで、非常に糧になったなと思いました。また、働きながら大学院に通っていたので、大学院で学んだことをすぐに実務で活かすことができた時は、学ぶこと自体がとても楽しく感じられました。 

 

<シドニーの街並み>

 

――大学と大学院で得られた考えの違いを教えてください。

大学入学前は、教員になることしか考えておらず、部活もそろばん一筋だったため、かなり限られたコミュニティの中で生活していました。そのため大学では、社会に出る前にとにかく幅広い学問や多様な人々との接点を増やし、多様な価値観に触れることに注力していました。
一方、社会人経験を経てから進学した大学院では、自分が何を学びたくて、学んだことをキャリアにどう活かしたいのかという目的意識を持って学ぶことができました。そのため、必修科目や選択科目がたくさんある中でも、しっかりと選択と集中をして効率的に時間を使うことができました。この「時間の使い方」・「考え方」・「学ぶ目的」という3点は学部時代と違いがあったと思います。 

 

シドニー工科大学大学院卒業式

 
――早大生へのアドバイスをお願いします。

もし「大学院に進学すべきかどうか」、「大学院で何を勉強したいのか」と迷い、心が決まり切らないのであれば、一度社会に出てみるという選択肢もあると思います。もちろん、大学院は専門性を高めるという点ではすごく良い教育の場なので、大学院で勉強したい明確な目的があるなら、学部から大学院へ直接進学するのもとても良い選択だと思います。
ただ、気持ちがまだ固まっていない方は、自分が本当にやりたいことは何なのか、自分に何がフィットするのか、そもそも進学する必要があるのかを、いま一度しっかり考えてみることをおすすめします。社会に出てからでも、必要だと感じたときに大学院に戻ることは可能ですし、もし必要がなければそのまま社会での経験を積んでいく選択もできます。まだ進路に迷いがある方は、焦らずに一度よく考えて自分にとって最も納得できる選択をしてほしいと思います。 

――ありがとうございました。

 

――インタビューを通して

 ワーキングホリデー、転職、大学院進学等、様々な経験についてうかがいましたが、いずれも自分が何をしたいのかというご自身の考えがその選択の決め手であるように感じ、キャリアについて自分の軸を持つことの重要性を実感しました。また、一度働いてみて学びたいことを見つけたら学び直せばいいというお話を聞き、キャリア形成の選択肢が広がりました。(根本)

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