Advanced Research Center for Human Sciences早稲田大学 人間総合研究センター

その他

人間中心の分散協調型知識情報共有システムの研究開発とeスクールでの利用

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研究代表者
金 群
JIN Qun
人間科学部教授

教員情報

 

 

本プロジェクトの概要と目的

情報化社会において、知識更新のペースが益々速まっており、従来の学校、大学での教育では対応できなくなりつつあり、情報通信技術を活用した、多様な学習者を対象とする教育/学習システムが求められている。

本研究は、次世代ネットワーク技術として広く注目を浴びているピア・ツー・ピア(P2P)技術を利用して、多様な利用者の異なる個性、能力、ニーズに柔軟に対応できる人間中心の知識情報共有モデルを新たに提案し、分散協調型知識情報共有システムを研究開発し、知識情報共有型e-ラーニングを支援する環境として、人間科学部eスクールへの適用を試みる。

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fig.1 System Configuration

従来の多くの知識情報共有・e-ラーニング支援システムは、人間的な部分が抜け落ちた、単なる情報や知識の伝達でしかない。P2P技術を知識情報共有システムへ適用する動きは、国内外の大学や研究機関のみならず、企業にも、非常に活発的である。しかし、現状では、有効なP2Pアプリケーションモデルが確立されておらず、知識情報共有とe-ラーニングに適したP2Pの使われ方とは言いがたい。本研究は、eスクールでの利用を念頭に、知識情報共有に適したP2Pの仕組みづくりを探求し、人間の知性と感性を学んだ新たな知識情報共有環境、e-ラーニング支援メカニズムを創り出す技術を確立するものである。

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fig.2 Basic P2P Network Architecture

人間中心の分散協調型知識情報共有システムの本質は、パーソン・ツー・パーソンであり、従来薄れてきた利用者一人ひとりの個性が復活し、システムにおいての権限と情報交換・知識共有における主導権が強化される。また、オンラインコミュニティをベースにした分散協調型知識情報共有システムは、知識を蓄積して共有する仕組みを有し、利用者の自発的な参加や利用者間の情報交換と共有を奨励し、知識の発見的な利用を促すとともに、知識獲得を成し遂げた達成感や感動を提供することによって、強い動機付けを行う。さらに、高度な自律分散協調を実現できるP2Pの仕組みを導入することによって、情報や知識だけではなく、深いニュアンスに富んだ感情や人間的な存在感の伝達や、現実世界のコミュニケーションで自分自身が変わっていくように、自己変化のきっかけとなる偶然性、そして、思いがけない出会いとコミュニケーションを創造する可能性が秘めている。P2P技術を活用した人間中心の分散協調型知識情報共有システムは、生涯を通じた人間の知識取得、更新のための新たな知識創出・共有の源となることが大いに期待できる。

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fig.3 Interactive Information Browser and MOO Web Projector

プロジェクト期間

2004年4月~2007年3月

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