Institute for Advanced Studies in Education早稲田大学 教育総合研究所

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早稲田教育叢書 38 『国語科教材の中の「中国」』 堀 誠 編著

『国語科教材の中の「中国」』

堀 誠 編著
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定価:本体2,800円+税
2021年3月30日発行

この本の内容

国語科の古典「漢文」を中心に教育方法・教材研究・教育実践の方面から多角的に共同研究を推進してきた著者が、新学習指導要領への移行を視野に入れて、『国語科教育教材の中の「中国」』について、考察する。

第一部〔唐詩と道真詩〕、杜甫と王維、日本の菅原道真の詩歌に関する考察を展開。第二部は、〔中国小説と教材〕として、唐代の「人面桃花」、中島敦「山月記」、魯迅「故郷」という小説教材への考察を行う。第三部は、〔史伝と英傑〕と題し、漢楚興亡の項羽と劉邦に源頼朝を絡めて比較文学的な考察を試み、第四部〔文化と言語〕には、「鶏鳴」「竹馬」「扇」を通した伝統的な文化や漢字・漢語・漢文に関わる学びを試みている。

 

目次

第一部〔唐詩と道真詩〕

第一章 国語科唐詩教材と杜甫
一 アニバーサリー・イヤー
二 「伝統文化の教育」
三 小学校の教材
四 中学校の教材
五 高等学校の教材
六 李白・杜甫と古典
七 教材間の連携
八 震災下にあって
九、結びに

第二章 王維の詩篇 ――「輞川」の地と教材――

一 「語文」および「国語」教科書における王維の詩篇
二 輞川荘の銀杏樹
三 日本近代文学における王維
四 阿倍仲麻呂との交友

第三章 菅原道真「九月十日」の詩篇をめぐって

一 「九月十日」詩と「断腸」
二 「九月十日」詩と注
三 「秋思詩篇独断腸」
四 「九月十日」詩の注を考える
五 「断腸」の解釈
六、「九月十日」詩の意味空間

第二部 〔中国小説と教材〕

第四章 「人面桃花」という古典(漢文)教材
一 はじめに
二 「人面桃花」を読む
三 「買粉児」の男と女
四 「霍小玉伝」の負心と薄命
五、習俗儀礼と情愛

第五章 中島敦『山月記』と中国小説
一 唐代伝奇小説のテキスト
二 六朝志怪と「異」字の時空
三 友情と「人虎伝」のタイトル
四 「人虎伝」の「月」字
五 『山月記』の「月」
六 「月」と「鏡」と「水鏡」
七 月への咆哮

第六章 魯迅『故郷』という教材
一 ある教場から
二 対比の構造
三 『故郷』の風景と表現
四 『故郷』の一つの読解
五 訳語の比較対照
六 原文に基づく読解
七 訳語の問題点
八 物語の仕組みと月

第三部 〔史伝と英傑〕

第七章 覇王の最後――歴史と文学――
一 乾坤一擲
二 巻土重来
三 抜山蓋世
四 項羽と虞美人
五 虞美人の死
六 項羽と義仲
七 覇王別姫

第八章 古典漢文と古文の比較文学的学習の試み
――劉邦と頼朝の英傑像を例として――

一 「漢文」を読む
二 劉邦の敗走と鳩杖
三 劉邦救難の稗史を読む
四 源頼朝の敗走と救難
五 鳩と蜘妹
六 鳩杖余話

第四部〔文化と言語〕

第九章 日中「鶏鳴」談義
一 「鶏鳴」の詠歌
二 「鶏鳴狗盗」と故事
三 「鶏鳴」と日の出
四 中国現代革命小説と「鶏鳴」
五、鶏鳴のアヤ

第十章 日中「竹馬」小考
一 「竹馬の友」印
二 「竹馬」と道具
三 童蒙の世界
四 「竹馬」余談

第十一章 「扇」をめぐる日中比較文学的考察
一 班婕妤 「怨歌行」
二 「団扇」「秋扇」と白居易「雨後秋涼」詩
三 『和漢朗詠集』の班婕妤と「怨歌行」
四 『経国集』と『文華秀麗集』
五、「扇ゆゆし」

第十二章 漢字・漢語・漢文を考える
一 日本の風土の中で
二 いわゆる「国語力」と漢字
三 漢字の学習
四 漢字の「離」と「合」
五 漢語の成り立ちと意味理解
六 句読点のいたずら
七 「漢字」をめぐる戦前・戦後(l)
八 「漢字」をめぐる戦前・戦後(2)
九 「改定常用漢字表」の答申
十 『学習指導要領』と漢字指導
十一 生活を逆手に取る

 

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