Waseda Weekly早稲田ウィークリー

特集

盛り上がれ!早稲田演劇 2015年3月竣工 早稲田小劇場どらま館竣工に向けて…

安藤 玉恵 (中央) 政治経済学部2年 張沢 紫星、教育学部3年 西村 優駿、法学部2年 斉藤 加耀、教育学部2年 岡本 将大

■”校友″× ”学生” 早稲田演劇談議

現在テレビドラマなどで活躍中の女優・安藤 玉恵さんと新生どらま館での公演を控える演劇サークル所属の学生4名が集まり、早稲田演劇の今と未来について語り合いました。
〈校友〉
安藤 玉恵 (あんどう たまえ)
1976年生まれ。第二文学部卒業。在学中は「早稲田大学演劇倶楽部」にて活動し、卒業後は07年の退団まで劇団「ポツドール」で活動。15年3月、舞台「結びの庭」(作・演出:岩松了)に出演予定。
〈在学生〉(左から)
・SEIREN所属
政治経済学部2年 張沢 紫星 (はりさわ しせい)

安藤さんの学生時代のお話に、熱心に聞き入る学生たち

・演劇倶楽部所属
教育学部3年 西村 優駿 (にしむら ゆうしゅん)
・(劇団)森(しん)所属
法学部2年 斉藤 加耀 (さいとう かよ)
教育学部2年 岡本 将大 (おかもと まさひろ)

 

早稲田演劇の昔と今、どう違う?

安藤  私は演劇倶楽部(以下、エンクラ)の11期で、INSTANT wife(主宰:上田大樹)という劇団でどらま館の舞台に立ちました。早稲田に来るのは久しぶりだけど、今の学生さんたちはどんな演劇活動をしているんですか?

西村  僕はエンクラの後輩で、28期です。安藤さんがいたころは劇団単位での公演が多かったと聞きますが、今はそういう形は少ないように思います。

岡本  そうですね。僕が所属する(劇団)森しんは、大所帯のサークルですが、劇団としての単独公演はほぼありません。

斉藤  公演を打つ場合は、企画を立ち上げた学生が、サークルの所属問わず、自分の人脈でメンバーを集めるという作り方がほとんどです。

張沢  僕はSEIRENというミュージカル団体に所属しているのですが、作り方は似ていますね。先輩の人脈をお借りし、プロの方に指導や客演をお願いすることもあります。

安藤  まるでプロデュース公演みたいですね。私たちのころは、他のサークルとの交流がなく、たまにこっそり見に行くくらいで(笑)。そういう形はあり得なかったかな。

西村  でも、安藤さんが卒業後所属していた劇団ポツドールはすごい人気でしたよね。僕らも学外のお客さんにも見てほしいなと思っているんですが、なかなか足を運んでもらえないのが悩みどころで…。

安藤  確かに、90年代は阿佐ヶ谷スパイダースとか、拙者ムニエルとか、東京オレンジとか、行列ができる劇団もたくさんありましたね。

未来の早稲田演劇に期待するものとは?

1966年早稲田小劇場 写真提供:劇団SCOT

斉藤  どらま館のリニューアルは、私たちにとって大きなチャンスだと思っています。

岡本  そうだよね。学生会館での公演はフリーカンパ制になるんですが、どらま館はチケット制になるので、お金を頂く緊張感と責任感の中で芝居を提供できるのかなと。

西村  昨年11月に小野講堂で開催された、佐藤信さん、宮沢章夫さん、平田オリザさんの鼎談の中で「どらま館にも芸術監督を置いたら面白いよね」というお話があって、すごくわくわくしました。

安藤  いいですね。例えば東京芸術劇場は、野田秀樹さんが芸術監督を務めていらっしゃいますよね。あとは、校友がクラウドファンディングみたいなもので学生劇団を支える仕組みがあっても面白そう。校友たちもお金出してくれるんじゃないかな(笑)。

張沢  SEIRENもどらま館でミュージカルを上演します!

斉藤  私はもっと女子が表に出てくるような芝居を増やしたいと思います。

安藤  たくさん芝居を見て、どんどん芝居を作っていってください。私もまたどらま館に遊びに行きたいと思います。
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■早稲田小劇場どらま館って?

1997年 早稲田芸術文化プラザどらま館 写真提供:劇団SCOT

2015年3月、早稲田キャンパス近くの南門通り商店街に、学生演劇の新たな拠点が誕生します。数々の劇団や名優が生まれ育った早稲田。またここから、未来の演劇界を担う名優が生まれることでしょう。

かつて、早稲田キャンパスに沿った南門通りには、世界的に活躍されている演出家・鈴木忠志氏(1966年・政治経済学部卒)らが創設した劇団早稲田小劇場が建設した同名の小劇場がありました。「早稲田小劇場」は1960年代の小劇場運動の中心的な劇場として数々の名作を世に送り出し、1976年に鈴木氏が活動拠点を富山県利賀村(現・南砺(なんと)市)に移した後、「早稲田銅鑼魔館(どらまかん)」の名で民間の貸し劇場として運営されてきました。

同施設はその後、早稲田大学が譲り受け、「早稲田芸術文化プラザどらま館」として学生団体に貸し出すようになり、その後、2012年10月に解体されるまで、演劇サークルの活動拠点として利用され、多くの演劇人を輩出してきました。そして2014年、学生演劇の拠点を求める声を受け、鈴木氏承諾の下、「早稲田小劇場」の名称を冠した「早稲田小劇場どらま館」を再建することとなり、2015年3月にオープンします。早稲田大学公認のサークルは無料で使用することができます(事前予約制)。

■早稲田大学出身の演劇人たちに続け!

演劇博物館館長 文学学術院教授
岡室 美奈子 (おかむろ みなこ)

演劇博物館館長 文学学術院教授 岡室 美奈子

早稲田大学は数多くの演劇人を輩出してきました。演劇サークル出身者も多く、劇団自由舞台出身の鈴木忠志氏、別役実氏らは小劇場第一世代として演劇界をけん引し、在学中に第三舞台を旗揚げした鴻上尚史氏は80年代小劇場ブームの旗手となりました。その後登場した長塚圭史氏、三浦大輔氏、安藤玉恵氏、そして堺雅人氏らは演劇という枠組みを超えて大活躍しています。
・たとえば…
生田 萬 内野聖陽 長田育恵 加藤 剛 神里雄大 北大路欣也
佐藤 信 白井 晃 成井 豊 森繁久彌 安田雅弘 吉永小百合…

など (敬称略・50音順)

2015年 【建物概要】 ○敷地面積:121.96m ○建物用途:劇場(72席) ○建物構造:地上4階/ 鉄骨造

豪華公演がめじろ押し!
竣工記念イベントを見に行こう!

◎校友によるプレこけら落とし公演
4月9日(木)~12日(日)ジエン社(作者本介氏主宰)
4月17日(金)~19日(日)第七劇場(鳴海康平氏主宰)
4月23日(木)~27日(月)ろりえ(奥山雄太氏主宰)

◎こけら落とし公演
5月7日(木)~10日(日)青年団(平田オリザ主宰)
アンドロイド版『変身』

◎早稲田大学演劇サークル公演
5月15日(金)~17日(日)演劇倶楽部
5月23日(土)~24日(日)SEIREN
5月29日(金)~31日(日)(劇団)森

詳細は早稲田小劇場どらま館Webサイトをご覧ください。

早稲田大学には公認の演劇サークルが28団体あります。
早稲田小劇場どらま館にて公演予定の3団体は要チェック!

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日はほぼ毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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