Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

法学部卒業 竹口 ひかり

最近はLGBTやアライといった言葉をよく見かけるようになってきました。しかし私は、LGBTやアライという言葉が早く消えればいいなと思っています。

人が何かを理解しようとするとき、何が問題なのか、どのような人が困っているのか、どうしたら解決できるのかなど、具体的な言葉に置き換えて可視化しないと議論しづらいものです。だから便宜上、LGBTという言葉がうまれて、アライという言葉もうまれたのでしょう。しかし、なんだか今は議論するためというより、「LGBTっていうフツウとは違う人たちがいるよ!でも違う人たちのことも理解しよう!」といったような、「LGBT=フツウじゃない人たち」「アライ=そのフツウじゃない人たちを理解する人たち」とくくるためだけに、違いが強調されるような使われ方がされていることが多いように思います。

 「異性愛者っていう人たちがいる」なんて言わないように、「LGBTっていう人たちがいる」なんて言わずに済み、異性愛者のことを理解している人に名前がついていないように、アライという言葉も消え、みんな人それぞれに違っている「自分自身にとっての性に関するフツウ」を尊重できる社会になれた時こそ、本当の意味で理解のある社会になったと言えるのではないかなと思います。 LGBTさんがいるわけでも、アライさんがいるわけでもありません。そのように人をグループ化して分ける言葉より前に、それぞれ他人とは違う「個人」がいることを忘れず、また、性に関することは生きている人みんなが当事者なんだという認識を持つために、過渡期の今は必要だとしても、これからはLGBTやアライという言葉が消えて、SOGIという言葉に代わり、SOGIという言葉もまた、消えていくことを願います。

法学部卒業 竹口 ひかり

竹口 ひかりさん

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