高1のとき、お姉ちゃんに「彼氏いないの?」って聞いたら「私、彼氏がいるんじゃなくて彼女なんだよね」って言われて。私の中ではお姉ちゃんは男の子が嫌いってイメージで、女の子が好きって考えはなかったから一瞬「おお」ってなった。でも前々からちょっと勘付いていたから、そんなに驚かなかった。それまで女の子が女の子を好きってどういうことかなんて考えたことなかったけど、嫌だなとも気持ち悪いともなんとも思わなかった。だから言われる前と後でお姉ちゃんへの印象はなにも変わらない。
相変わらず、お姉ちゃんの見た目によらず誠実で、優しいところが好きだし、私生活が本当にだらしなくて、優柔不断なところは嫌いなまま(笑)
でも、ママとパパはどうなんだろうって心配だった。
パパには二人きりのときに言ったみたいだけど、パパは目をつむってうんうんって。「ずっとそれで悩んでいたのか」って心配してくれたけど、受け入れたってわけじゃなくて、そうである事実は変えられないから、理解するしかないかって感じだったって。でも差別するわけでも、お姉ちゃんへの接し方が変わるわけでもなかった。
ママにはやっぱり言えないみたい。けどママも勘付いてはいるんだよね。お姉ちゃんの付き合ってる人をわかりやすく“オトモダチ”って呼んだり、会わないようにしたりしてる。
私と同じ、LGBTのきょうだいがいる人で、もし悩んでる人がいるとしたら「悩むことじゃなくない?」って言いたいかな。だってみんなちがうけど、ちがいって少ないじゃんって。その人がどうであれその人であることは変わらないよって。そう思い悩むことじゃないし、ふつうじゃない?って伝えたいな。
日本は差別とか偏見がまだまだ多いと思うから、LGBTのことに限らず、差別がなくなればいいのに、と思う。フツウの人とは違うだけで常識はずれっておかしいもん。最近はLGBTのことがニュースにどんどん取り上げられたり、知っている人が増えたりしていて今が時代の境目な気がする。
文化構想学部3年 ひとみ