早稲田大学高等研究所は2023年度より、当研究所の協定機関であるZukunftskolleg(ドイツ・コンスタンツ大学高等研究所。略称:ZUKO)と、研究交流を目的とした所属研究者の相互派遣を実施しています。当記事では、本プログラムの3人目の利用者として現在ZUKOに滞在中の李 家隆 講師より、利用に至った経緯や、現地での研究活動、日々の生活についてご紹介します。
独・コンスタンツ大学高等研究所 研究者相互派遣プログラムレポート 2025年度:第1弾(李 家隆 講師)
当プログラムを利用するに至った経緯
コンスタンツ大学およびZukunftskollegは、強い学際的な文化で知られており、私自身の研究(ソフトウェア工学、人工知能、ヒューマン・コンピュータ・インタラクションの交差点に位置する)、と非常によく合致すると感じ、今回このプログラムに応募いたしました。
応募前に、コンスタンツ大学の先生の進行中の研究内容について調べたところ、たとえばソフトウェア工学の手法を用いて法的文書の整合性を検証するなど、非常に興味深い学際的プロジェクトが進められていることを知りました。これは、私自身が進めている、ユーザー規約やプライバシーポリシーをソフトウェア工学の観点から分析・解釈し、プログラムの実際の挙動がこれらの文書の記述と一致しているか検証する、というテーマとも深く響き合うものでした。Zukunftskollegの多様で自由な学問的雰囲気は、従来の枠にとらわれない新たな発想を生み出すのに最適な環境だと確信し、強く惹かれました。
滞在中の日常生活
1月の滞在は、Zukunftskollegのきめ細やかな事務サポートのおかげで、非常にスムーズに過ごすことができています。学術的な面では、毎週開催される「Jour Fixe」という定例会議に参加しているほか、ランチタイムやコーヒーブレイクの際に、さまざまなバックグラウンドを持つ研究者と交流を深めています。また、数週間後には自分の研究内容について正式なプレゼンテーションを行う予定です。
コンスタンツでの生活は、自然とのつながりが非常に強く、(東京で生活を送ってきた)私にとって大変新鮮です。大学へはバスで通うのが一番便利ですが、ときには朝の1時間ほどかけて、ボーデン湖(Lake Constance)の絶景を楽しみながら徒歩ハイキングでキャンパスに向かうこともあります。午後、研究の合間に気分転換が必要なときは、湖畔まで15分ほど散歩をすることでリフレッシュしています。
- The view on the way towards the university campus /大学キャンパスへ向かう途中の景色
- A serene winter view from a pier on Lake Constance/ ボーデン湖の桟橋から望む冬の静かな風景
研究計画
1月は主に、お互いの研究背景について意見交換を行い、共通の関心領域を探ることに時間を割きました。今後残りの期間では、HCI分野における形式的ソフトウェア解析技術の応用可能性について、より技術的に踏み込んだ議論を進めていく予定です。最終的には、新たな研究領域の開拓につなげ、将来的な持続的な共同プロジェクトの礎となるような成果を目指しています。
- A warm welcome message from the Zukunftskolleg office/事務所からの温かい歓迎メッセージ
- My comfortable office space at the Zukunftskolleg/ 快適なオフィススペース
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