高等研究所セミナーシリーズ 【新しい世界史像の可能性】 公開講演会:
「第一次世界大戦と医学 – ドイツの医学を中心に – 」(7/29)
講演者 / Speaker
梅原 秀元(慶應義塾大学 非常勤講師)
日 時 / Date & Time
2017年7月29日(土)14:00~18:00
会 場 / Venue
主 旨 / Outline
第一次世界大戦から100年が経過し、欧米では第一次世界大戦に関連する研究が活況を呈しており、既に研究蓄積がある戦争神経症と精神医学の歴史を筆頭に、医学との関連についても考察が進んでいる。ドイツの医学史については、ナチス期・第二次世界大戦期に関心が集まっていたが、近年、第一次世界大戦と医学との関係が注目されている。前線における医療衛生の状況、兵士の傷病経験、野戦病院の状況、銃後における医療衛生のあり方、人々の健康状態、戦争経験が戦後ドイツの医学に与えた影響など、様々な問題群が、政府や軍、医師の側の視点だけからだけではなく、兵士(=患者)の視点からも研究されているのである。日本においても戦争神経症をめぐる精神医学者の議論や、戦時中の食糧供給や戦後の傷痍軍人に対する社会福祉、大戦期の健康をめぐる医師以外の人々の考え方など、第一次世界大戦と医学についての研究に関心が向けられつつある。
本講演ではドイツを中心に、第一次世界大戦と医学について近年の研究に依拠しつつ、前線と銃後のそれぞれで人々がどのような傷病を負ったのか、それに対して、医師はどのように、どのような考えの下でかかわったのか、第一次世界大戦での体験・経験が、その後のドイツの医学や医師にどのような影響を与えたのかなどについて考えてみたい。
プログラム / Schedule
14:00~14:10 開会挨拶
14:10~15:40 講演(梅原 秀元)
15:40~16:00 コメント(川名 雄一郎)
16:00~16:15 休憩
16:15~18:00 討論
コーディネーター / Coordinator
川名 雄一郎 (早稲田大学 高等研究所 准教授)
司 会 / Moderator
谷口 眞子(早稲田大学 文学学術院 教授)
対 象 / Prospected Audience
大学院生・教職員・一般
主 催 / Organizer
早稲田大学 高等研究所
申込み / Registration
事前申込み不要です。直接会場にお越しください。